SBIホールディングスと台湾 PSMC、日本国内での半導体ファウンドリ建設予定地を決定

 SBIホールディングス(東京都港区)と台湾の半導体ファウンドリ大手Powerchip Semiconductor Manufacturing Corporation(以下、PSMC)は2023年10月31日、宮城県黒川郡大衡村、第二仙台北部中核工業団地を半導体ファウンドリの建設予定地として決定し、SBIホールディングス、PSMC、JSMC(東京都港区、以下、JSMC)及び宮城県の4者で、政府から一定以上の補助金を受領することを前提とし、上記予定地における半導体工場の建設に向けた基本合意書を締結したと発表した。

 SBIホールディングスとPSMCは2023年8月に日本国内での半導体ファウンドリ設立に向けた準備会社としてJSMCを設立し、工場の建設地の検討を進めてきた。

 工場建設計画の発表以降、30を超える自治体から誘致の申し出があり、工場用地のインフラ整備、様々な経済条件含め、非常に建設的な提案を受けた。

 候補地自治体との協議、現地視察を重ねた結果、給排水、高圧電力、ロジスティック等のインフラの充実度、災害への強度、周辺の住環境、今後の産官学連携の可能性等を踏まえ、第二仙台北部中核工業団地を建設予定地として決定した。

 多くの半導体企業は最先端または先端技術に特化した投資をしているが、PSMCは車載向け半導体需要の90%以上を占めるとされている28nm以上の半導体を高品質で安価・大量に生産するビジネスモデルのノウハウを有している。建設予定の工場では最終的に、これら28nm、40nm、55nmの半導体について、月間4万枚のウェハ*を生産できるよう計画している。

 今後、日本政府の推し進める半導体・デジタル産業戦略の下で、宮城県をはじめとした自治体、協力企業、協力金融機関等と連携しながら、第二仙台北部中核工業団地での工場建設に向けて、資金調達を含めたより具体的な計画を検討していく。工場の建設開始時期や稼働時期などの詳細については、決定次第改めて発表する。

 SBIホールディングスは「金融を核に金融を超える」という理念のもと、様々な産業の発展にも波及する、日本の半導体産業の再興に向けて貢献していく。

 *ウェハ: 半導体の材料として用いられているシリコン単結晶でできた薄い板であり、1枚のウェハから多くの半導体チップが切り出される。

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