ファナックが10月31日に発表した2024年3月期第2四半期連結累計期間(4〜9月)連結業績によると、売上高は3,986 億 95 百万円(前年同期比 4.2%減)、経常利益861億 53 百万円(同25.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は639 億 37 百万円(同24.1%減)となった。
第2四半期連結累計期間におけるファナックグル ープを取り巻く状況は、これまで続いていたサプライチェーンにおける半導体等の部品の不足による生産活動への影響は落ち着いたが、世界的なインフレの進行や景気減速の懸念、為替変動による影響等により先行き不透明な状況が続いた。加えて、2022年度下期から続く在庫調整が生産への影響を及ぼした。このような厳しい状況が続く中、ファナックでは業績への影響を最小限にとどめるべく、セールス、研究開発、工場、サービス、事務、全ての部門の総力を挙げて取り組んだ。
■部門別の概況
<FA部門>
FA部門については、CNCシステムの主要顧客である工作機械業界の需要は、堅調なインド市場を除き国内含む世界各国で減速傾向がみられ、同社のCNCシステ ムの売上も減少した。FA部門の売上高は927億77百万円(前年同期比28.3%減) となった。
<ロボット部門>
ロボット部門については、欧米共に前期からの受注残により、EV関連向けおよ び一般産業向け共に堅調で売上が増加した。中国は、好調だったEV関連向け が若干下降気味ではあるものの、前年同期に比べて売上は増加した。インド は、自動車関連向け、一般産業向け共に好調で売上が増加した。国内では自動車産業向けの低調が続き、一般産業向けも足踏みながらも、前年同期に比べて売上は増加した。これらの結果、ロボット部門の売上高は1,924億38百万円(前 年同期比19.1%増)となった。
<ロボマシン部門>
ロボマシン部門については、ロボドリル(小型切削加工機)では、米州および 中国での需要の落ち込みにより、売上が減少した。ロボショット(電動射出成形機)では、IT関連、医療市場向けの需要が落ち込み、売上が減少した。ロボカット(ワイヤ放電加工機)では、欧米での需要の落ち込みにより、売上が減少した。これらの結果、ロボマシン部門の売上高は504億51百万円(前年同期 比29.1%減)となった。
<サービス部門>
サービス部門については、「サービス ファースト」をキーワードに、サービス 体制の強化、IT技術の積極的な導入による効率アップ等を進めている。サービス 部門の売上高は630億29百万円(前年同期比16.9%増)となった。
■連結業績予想に関する説明
中国市場の回復の遅れや、在庫調整による生産への影響が継続することが見込まれることから、2024年3月期通期の業績予想を以下のとおりとした。
売上高7,580億円(前期比11.0%減)、営業利益1,219億円(同36.3%減)、経常利益1,533億円(同33.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,136億円(同33.4%減)。
2023年10月から2024年3月までの期間における為替レートは、 平均135円/ドル、145円/ユーロを想定している。
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