三菱重工、電源システムの米コンセントリック社を買収

・北米におけるデータセンターや物流倉庫等の産業用顧客向け電源システムソリューションのトップサービスプロバイダー

 三菱重工業は7月7日、北米における産業用電源システムソリューションのトップサービスプロバイダーであるコンセントリック社(Concentric, LLC)について、同社を傘下に置くオンポイントグループ(OnPoint Group)との間で、全持分を取得する契約を締結したと発表した。

 2000年に設立され、テキサス州キャロルトンに本社を置くコンセントリック社は、北米全域に拠点を持ち、電源システムソリューションをライフサイクル全体にわたって提供する唯一の企業。GuaranteedPOWER ®やPerpetualPOWER ®といった同社のサービスは、長期にわたり顧客に価値を提供してきた実績がある。また、データセンター、通信事業者、産業施設、商業施設向け電源システムの提供に加えて、電動フォークリフト、自動運搬車両、空港の地上支援車両に対する動力用電源システムも提供している。

 コンセントリック社の最高執行責任者であるJohn Winter氏は次のように述べている。
 「当社は過去20年間、北米のデータセンターおよび物流倉庫向けに、信頼性の高い電源および機器システムを提供するサービスを構築してきました。持続性のある先進的な電源システムおよびメンテナンスを全国のお客様に提供するという当社のミッションの実現は、三菱重工グループの一員になることでさらなる加速が可能となります。電動フォークリフト向け電源のお客様の関心は、蓄エネルギーの活用へとシフトされつつあります。データセンター向けのお客様には、三菱重工が持つ高度な冷却技術やカーボンニュートラルな発電システムの提供などにより、さらなる成長機会が期待できると考えます。我々は、先進的でクリーンかつ効率的な電源ソリューションを提供するというビジョンを共有しています」。

 三菱重工の加口 仁副社長執行役員は次のように述べている。
 「当社の成長領域である『社会インフラのスマート化』のポートフォリオにコンセントリック社を迎えることができ、嬉しく思います。同社の豊富なサービス網と当社の技術力で北米のお客様をご支援し、さらには世界規模でサービスを提供できるプラットフォームを展開していきます。データセンターや物流倉庫、製造工場などのあらゆる施設で、持続性のある信頼性の高い電源システムを構築し、維持していくことに貢献していきます」。

■三菱重工グループについて
 三菱重工グループは、エンジニアリングとものづくりのグローバルリーダーとして、1884年の創立以来、社会課題に真摯に向き合い、人々の暮らしを支えてきた。長い歴史の中で培われた高い技術力に最先端の知見を取り入れ、カーボンニュートラル社会の実現に向けたエナジートランジション、社会インフラのスマート化、サイバーセキュリティ分野の発展に取り組み、人々の豊かな暮らしを実現する。

■コンセントリック社について
オンポイントグループの一員であるコンセントリック社は、データセンターおよび物流倉庫向けの電源システムソリューションおよびメンテナンスのトップサービスプロバイダー。代表的なソリューションであるGuaranteedPOWER ®は業界初のソリューションであり、製造業や物流事業者からデータセンターに至るまで、電源システムの安全性と一貫性を向上させ、平均30%の総コスト削減を実現する定額プログラム。コンセントリック社は、顧客の施設管理部門・コーポレート部門双方と提携し、電動フォークリフト向け電源の保守や、データセンター向けソリューションの設計、インテグレーション、運用に至るまで、北米全域にわたる顧客の複数工場に対し、一貫性を持ったより良い方法を見つける支援を行っている。

 ニュースリリース