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三菱重工グループの MHIET、相模原工場に水素専焼エンジン発電セットの実証試験設備を建設

・ 6気筒500kWクラスの水素専焼エンジンを用いた実証試験を行う

・自社工場敷地内に水素専焼エンジン発電セットの実証設備および水素供給設備を導入して検証を進め、水素利用拡大による脱炭素社会実現への貢献を目指す

 三菱重工グループの三菱重工エンジン&ターボチャージャ(MHIET、相模原市中央区)は7月7日、三菱重工グループの2040年のネットゼロ達成を掲げた「MISSION NET ZERO」を実現する製品開発の1つとして、カーボンニュートラル実現に向けたロードマップ(注1)で掲げる、水素エンジンの開発と商用化に向けた取り組みを強化していると発表した。

 これまでMHIETは、レシプロガスエンジン「GS6R2~GS16R2」シリーズを改良した単気筒エンジン(ピストン径170mm × ストローク220mm)を、国立研究開発法人 産業技術総合研究所(産総研)福島再生可能エネルギー研究所(福島県郡山市)に設置し、水素100%で安定燃焼できる技術を確立した。

 製品化に向けた次の段階として、6気筒の500kWクラス水素専焼エンジンを開発するとともに発電セット化し、相模原工場内に水素エンジン発電セットおよび水素供給設備を建設、2024年度の実証試験開始を目指す。このほど、実証試験のための水素供給設備の建設に着手した。

 水素供給設備は、水素トレーラーで搬入する高圧水素ガスを減圧して発電セットに供給する設備。実証試験では、新たに設計した水素100%を燃料とする6気筒水素エンジンの燃焼安定性、性能、信頼性等の検証に加え、水素の特徴(注2)を考慮し、発電装置として求められる安全性評価や性能検証を実施する。

 レシプロエンジンは、低・脱炭素社会の実現に向けた燃料転換(エナジートランジション)においても、その機構上、さまざまな燃料を燃焼させることができ、中でも水素エンジンを用いた発電セットは、純水素を燃料とすることで、燃料消費によるCO2を排出することなく、分散型電源の脱炭素化に貢献する。

 MHIETは実証試験を通じて、水素利用拡大による脱炭素社会実現を目指す。

1カーボンニュートラル実現に向けたロードマップは、MHIETの「SDGsへの貢献」ページをご覧ください。
https://www.mhi.com/jp/group/mhiet/feature/sdgs

2水素ガスは従来燃料の都市ガスと比較し、燃焼性が高く静電気程度のエネルギーで着火し燃焼範囲も広い特徴があります。さらに分子が小さく漏れやすい特徴もあるため、発電セットには水素ガスを漏らさないこと、漏れても検知し安全に停止させること、漏れても上方に滞留蓄積しないこと等の安全対策が求められます。

 詳細は、ニュースリリース

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