・配管切替え時の脱着・洗浄作業が不要となり施工の迅速化と省力化を実現
大成建設は6月20日、山岳トンネル工事の覆工コンクリート打設作業において従来の人力による配管切替作業を機械化した装置「T-スライドバルブ」を開発したと発表した。同装置を活用することで、これまでのコンクリート圧送配管切替時の脱着・洗浄作業が不要となることから作業時間を95%削減可能となり施工の迅速化と省力化を実現できる。また、配管脱着時に配管内に残置するコンクリート(残コン)の発生量がゼロとなるため、環境負荷の低減と作業環境の大幅な改善を図ることができる。
トンネル覆工コンクリート打設作業では、コンクリートの打ち上がり高さに合わせて低い位置から高い位置へコンクリートの圧送経路を徐々に切替えて実施しており、切替えの際には人力で配管の脱着・洗浄作業を行ってきた。例えば2車線道路トンネルでの配管切替作業は、覆工コンクリート打設用の移動式型枠であるセントルに設けられた1断面当たり6カ所(左右3カ所ずつ)の検査窓を打設口として配管を設置して実施する。従来は配管を切替える都度、残コン処理と配管の脱着・洗浄作業が必要となるうえ、セントル型枠内の作業空間が狭隘なため、作業員は窮屈な姿勢での作業を強いられていた。このような現状を踏まえてコンクリート打設時の良好な施工性の確保や作業環境の改善に加え、将来的な打設作業の自動化を目指す上で、まず配管切替作業を機械化することが望まれていた。
そこで大成建設は、セントル型枠内での覆工コンクリート打設配管切替作業において、装置本体に内蔵した切替バルブを油圧でスライドさせることで配管の切替えが即座に行える装置「T-スライドバルブ」を開発した。
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