日立建機、フランスの有力販売代理店コベマット社を買収

・メーカー直轄の販売・サービス体制により競争力を強化、バリューチェーン事業を加速

 日立建機は2月13日、欧州地域を統括する連結子会社Hitachi Construction Machinery (Europe) N.V. (本社:オランダ王国アムステルダム、取締役社長:池田孝美/以下、日立建機ヨーロッパ)が、フランスの有力販売代理店Cobemat SAS(CEO:David Rodier(デヴィッド・ロディエ))と株式譲渡契約を締結し、同社および同社の子会社を買収することで合意したと発表した。コベマット社は、4月1日付で日立建機ヨーロッパの100%連結子会社となり、社名は「Hitachi Construction Machinery France SAS(日立建機フランス)」に変更する予定。

 日立建機グループは、欧州で3番目に大きい市場規模のフランスにおいて、メーカー直轄の販売・サービス体制を構築することで競争力を強化し、部品・サービス、レンタル・中古車などのバリューチェーン事業を加速していく。

 フランスの建設機械市場は、欧州でイギリス、ドイツに続いて3番目に規模が大きく、今後も中長期的に安定した需要が見込める市場。フランスの大手建設事業者は、建設機械メーカーによる直接販売・サービスの提供を求める傾向がある。日立建機グループは、フランスでの競争力を強化するため、従来の独立系販売代理店を通じた販売・サービス体制を見直す必要があった。

 また、フランスは、レンタル市場としても市場規模が大きく、レンタル活用後の中古車の販売と合わせて、日立建機グループのレンタル・中古車事業の拡大が見込める市場。

 コベマット社は1995年に設立、2003年から日立建機ヨーロッパの販売代理店になり、今年で20年目を迎える。コベマット社の担当エリアは、フランス北西部から段階的に拡大し、2021年には大手建設事業者が集まる首都パリを加え、フランス市場の約50%*の需要を占めている。今回の契約締結により、コベマット社は、今後、日立建機グループ直轄の販売・サービス子会社として、本社を含む6つの拠点で事業を展開する予定。また、中・大型の油圧ショベル、ホイールローダを中心にレンタルフリート台数を増やし、日立建機グループが適切にメンテナンスした良質なレンタル機・中古車を通じて事業拡大を図っていく。

*フランス市場全体の需要台数のうち、コベマット社が担当するエリアの需要台数比率。

 日立建機グループは、今回の買収により、顧客に直接、販売・サービスを提供できるようになるため、ICT対応やゼロ・エミッションに寄与する製品などの顧客のニーズ・課題を迅速に把握し、最適なソリューションを提案していく。

 日立建機グループでは、これまでも、身近で頼りになるパートナーとして、社会課題を解決するソリューション「Reliable solutions」の提供に取り組んできた。フランス市場において、メーカー直轄の販売・サービス体制とバリューチェーン事業の加速により、顧客の事業における課題解決に貢献していく。

■日立建機ヨーロッパ 取締役社長 池田孝美氏のコメント
 コベマット社は、フランスの北西部やパリで日立建機グループのために素晴らしい功績を築いてきており、日立建機ヨーロッパと価値観・戦略を共有している心強いパートナーです。コベマット社と共に、フランスにおける私たちの販売・サービス体制を強化することを楽しみにしています。

■コベマット社 オーナー グザビエ・ボーリュ氏のコメント
 品質と信頼性で定評のある日立建機グループの一員になることで、当社の発展が新たな段階に入ることを期待しています。日立建機グループの支援により、コベマット社は販売・サービス子会社としてさらに成長し、お客さまのニーズに継続して応えていきます。

<コベマット社の概要の概要>
会社名:Cobemat SAS
事業内容:建設機械の新車・中古車販売、サービス、レンタル
本社所在地:フランス イル=エ=ヴィレーヌ県 セルヴォン・シュル・ヴィレーヌ
代表者:CEO:David Rodier(デヴィッド・ロディエ)
出資比率:Xavier Beaulieu 42%、FABEAUDIV 41%、Joseph Daniel 17%
設立年:1995年
人員数:73名(2022年12月時点)
会社URL:Cobemat SAS – Accueil
日程:株式譲渡契約締結日 2023年1月26日
株式譲渡効力発生日:2023年4月1日(予定)

■日立建機について
 日立建機は、油圧ショベル、ホイールローダ、道路機械、鉱山機械などの開発・製造・販売・サービスの事業をグローバルで展開している建設機械メーカーです。新車販売以外の事業である部品・サービス、レンタル、中古車、部品再生などの「バリューチェーン事業」の強化に注力し、デジタル技術を活用することで、お客さまとのあらゆる接点において提供するソリューションを深化させています。世界に約25,000人の従業員を擁し、2021年度(2022年3月期)の連結売上収益は1兆250億円、海外売上収益比率は約79%です。詳しくは、日立建機のウェブサイトをご覧ください。

 ニュースリリース
 *リリース内容から「ですます調」で表記しています。