日精樹脂工業が11月11日発表した2023年3月期第2四半期連結累計(4〜9月)業績によると、主力である射出成形機の需要が堅調に推移したこと等から売上高は249億7千7百万円(前年同期比20.0%増)となった。製品別売上高については、射出成形機が191億5千7百万円(同20.2%増)、周辺機器が9億8百万円(同8.0%増)、部品が38億5千8百万円(同25.2%増)、金型等が10億5千2百万円(同10.1%増)となった。営業利益は16億1百万円(同30.9%増)、経常利益は17億7百万円(同42.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は12億5千9百万円(同20.5%減)となった。
4~9月期における世界経済は、ウクライナ情勢の悪化に伴う原油・原材料価格の高騰や中国のゼロコロナ政策による主要都市のロックダウンの影響および欧米を中心にインフレが加速する中、経済成長は鈍化傾向にあった。我が国経済においては、米国の政策金利の引き上げに伴う円安が顕著となったことおよび資源価格等の物価上昇から先行きは不透明な状況である。
射出成形機業界は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により停滞した需要が回復傾向であったものの、半導体等の原材料不足および欧米地域でのインフレの加速、中国での都市封鎖等を要因に需要の停滞が予測され、先行きは不透明な状況で推移した。同社グループは、セールス、プロダクト、商品、リスク等の全ての企業活動を環境視点から考える環境対応技術のビジネス化および展示会、内覧会等を活用した提案型営業を展開した。
■セグメント別の状況
① 日本
自動車関連および工業部品関連からの需要が堅調だったこと等から、売上高(以下、外部売上高)は77億1千1百万円(前年同期比7.0%増)、セグメント利益は17億3千4百万円(同187.2%増)となった。
② 欧米地域
自動車関連の需要が好調だったこと等から、売上高は120億7千1百万円(同70.0%増)、セグメント利益は3億7千5百万円(同56.0%増)となった。
③ アジア地域
中国の都市封鎖による需要の停滞等から、売上高は51億9千4百万円(同20.2%減)、セグメント利益は7千万円(同79.3%減)となった。
■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
2022年度(2023年3月期)の連結業績見通しは、売上高510億円 (前期比4.7%増)、営業利益30億円(同16.4%増)、経常利益31億円(同5.4%増)、親会社株主 に帰属する当期純利益19億円(同29.1%減)と、2022年5月13日公表の業績予想値を据え置いている。
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