DMG森精機、22年1~6月売上収益は22.4%増の2,182億円、通期予想は13.6%増の4,500億円を変えず

 DMG森精機が8月4日に発表した2022年12月期第2四半期(1~6月)連結業績によると、工程集約、自動化、デジタルトランスフォーメーション(DX)化による粗利益率の改善が持続したことにより、売上収益は2,182億円(前年同期比22.4%増)、営業利益は177億円(同73.3%増)、税引前四半期利益は163億円(同90.5%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は113億円(同85.3%増)となった。物流コストの増加等により、上半期の売上高営業利益率は8.1%となったが、下半期は10%以上を目標としている。

 DMG森精機2022年上期データ

 第2四半期累計の連結受注額は、好調持続し前年同期比37%増の2,993億円となった。5軸加工機、複合加工機を中心に自動化、フルターンキー化の需要が加速し、また、グローバル企業からの大型プロジェクトが寄与した。特に、顧客への付加価値提供が浸透していることに加え、円安の影響もあり、機械1台当たりの受注単価が49.6百万円(2021年度平均:39.4百万円)へと上昇したことが受注の大幅増加に寄与した。半導体製造装置向けの超精密計測部品を製造・販売するグループ会社の(株)マグネスケールも高水準の受注を確保した。さらにサービス・補修部品の受注も前年同期比24%増と貢献した。

 全地域に渡って受注は増加し、日本(構成比:13%)が前年同期比54%増、米州(同:19%)が同49%増、欧州(同:51%)が同32%増、中国(同:11%)が同20%増、中国を除くアジア(同:6%)が同51%増となった。産業別にみても、引き続き全産業とも好調で、中でも、医療、航空・宇宙、金型、EV(電気自動車)関連、脱炭素関連、半導体製造装置向けが牽引した。

 第3四半期以降も、工程集約、自動化、DX化を促進する工作機械の受注拡大が継続するものと考えており、2022年度の受注見通しを再度増額修正し、5,300億円を超えるものと見込んでいます(期初計画:4,800億円)。また、受注残高は、2021年末の1,640億円から、2022年6月末には2,440億円まで増加し、2022年12月末も2,400億円~2,500億円程度となる見込みです。豊富な受注残により、来期以降にかけての業績のより一層の安定を図っていく。

 経営理念にも掲げているとおり、工作機械・独自領域・内製コンポーネント・周辺機器などのハードウエア及びソフトウエアと、加工システムの構築・高効率な加工プロセスの提案・保守保全・ファイナンスなどのサービスを組み合わせた最善の加工オートメーションを提供し、顧客の生産性向上に貢献することを目指している。

■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明

 連結業績予想については、2022年5月12日公表した通期の連結業績予想(下記)に変更はない。

 売上収益4,500億円(前期比13.6%増)、営業利益450億円(同95.1%増)、当期利益280億円(同108.0%増)。

 DMG森精機の2022年12月期第2四半期決算短信

 第2四半期決算説明資料