クボタ、DBM方式による国内最大級の導水ポンプ場整備事業を受注

・「相模原ポンプ場導水ポンプ設備等整備事業」に関する契約を締結

 ㈱クボタクボタ機工(本社:大阪府枚方市)からなる民間企業グループ(クボタグループ)は、9月28日、神奈川県内広域水道企業団(以下、企業団)との間で、設計・施工及び維持管理業務一括発注(DBM)方式による「相模原ポンプ場導水ポンプ設備等整備事業」(以下、「本事業」)に関する契約を締結したと発表した。

■事業の背景と特徴

 国内最大級のポンプが設置されている相模原ポンプ場は、酒匂川及び相模川で取水した河川表流水を、相模原浄水場や西長沢浄水場へ導水するための施設。施設を運営・管理している企業団は、「最適な水道システムの実現に向けた施設整備と運営・管理」、「自然災害や多様なリスクへの対応強化」及び「経営基盤の強化」を柱として定めた『かながわ広域水道ビジョン』の中で、激甚化する自然災害や事故に備えるため、施設の停電対策の強化等に取り組んでいる。

 本事業では、これまでの所内保安用電力を賄う容量の非常用発電設備から、導水ポンプ1台の運転を可能とする容量の非常用発電設備に更新するとともに、安定供給を継続しながら、導水ポンプ4台を全て更新する。

 本事業は、PPP事業(Public Private Partnership:官民連携事業)として、民間事業者が有する企画力や技術力を活用したDBM方式であり、総合評価方式における審査の結果、「設計・施工の内容」、「維持管理の方法」、「イニシャルコストとメンテナンスコストの縮減」等について、クボタグループの提案内容が評価され、企業団として初めて採用された。

■クボタグループの役割

 代表企業であるクボタでは、相模原ポンプ場における機械・電気設備の設計・製作・建設工事を担当する。クボタ機工では、2025年から15年間、相模原ポンプ場の維持管理を担う。本事業において、クボタグループは「水」分野におけるトータルソリューション企業の強みを活かし、企業団の水事業の長期間にわたる安定的で効率的な運営の実現に寄与するとともに、地域住民の皆さまに安全で安心な水道水の供給に努めていく。

■今後の展開

 昨今、浄水施設をはじめとした上水市場だけではなく、下水・雨水排水などの重要なインフラ施設の整備・運転維持管理において、民間活力の導入が進められている。クボタグループは、上水・下水における様々な製品・技術・サービスを有する「水」のトータルソリューション企業として、グループ全体の総合力を活かし、今後もDBM方式等のPPP事業を通じた水インフラの持続と発展に貢献していく。

<事業の概要>

事業名:相模原ポンプ場導水ポンプ設備等整備事業

事業内容:導水ポンプ設備、速度制御設備及び非常用発電設備の更新設計・施工及び維持管理事業

事業期間:

【設計・施工】2021年7月28日~2025年3月31日

【維持管理】2025年4月1日~2040年3月31日

事業方式:DBM方式(Design Build Maintenance:設計・施工・維持管理一括発注方式)

施設能力:最大導水量 61,200m3/h、導水ポンプφ1,500mm×4台、非常用発電設備4,500kVA

契約金額:約43.6億円(税抜)

構成員:株式会社クボタ(代表企業)、クボタ機工株式会社

 ニュースリリース