中国工程机械(建設機械)工業協会:2021 年7月12 日
2021年7月8日、工業和信息化部装備工業一司(中国産業情報技術省設備工業部第一局)の委託を受け、中国工程机械工業協会(中国建設機械工業協会、以下:協会)が編成した「建設機械業界の第14次5カ年発展計画」(以下、十四五と略す)河北省唐山市で正式に発表された。
工業和信息化部装備工業一司専用機械処副処⾧で、1級調査官の辛晨華、協会会⾧の蘇子孟、名誉会⾧で、特別顧問の祁俊、顧問の龍国建、顧問の李鶴鵬、秘書⾧の呉培国、副秘書⾧の王金星、副秘書⾧の尹暁茘、副秘書⾧の厳建国、協会監査役会メンバー及び協会所属支部機構責任者と協会秘書処(事務局)職員、協会の持株会社である北京天施華工国際会有限公司の職員等合計80 余名が発表式典に参加した。政府部門、業界の起業家、専門家及び業界の各方面の要員が知恵と心血を凝集した、業界の次の5 カ年発展計画と青写真の発表を、一緒に証人となって立ち会った。
工業和信息化部装備工業一司処⾧の辛晨華、協会会⾧の蘇子孟、名誉会⾧で、特別顧問の祁俊、秘書⾧の呉培国が共同で、建設機械業界の「十四五計画」発展計画のために除幕を行った。
会議では、協会会⾧の蘇子孟が「十四五計画」発展計画について説明を行った。同氏は、建設機械業界の「十四五計画」は、我が国装備製造業の発展計画の重要な構成部分であり、産業全体の質の高い発展を促進するための綱領と青写真であり、事は全局に関係し、⾧期的立場で、各企業の事業部門の直接的な利益に関係する重要な仕事であり、我が国の建設機械業界を大規模から強大へと実現する、過去と未来をつなぐ、将来の発展に道を開く重要な意義を持っている、と述べている。
2019 年4 月25 日、工業和信息化部装備工業司が、「十四五計画」発展計画関連内容の編成作業を協会に委託する旨の書簡を送付して以来、協会はこれを重視して、2019 年12月に計画の概要を提案した。業界の調査、ワーキンググループの起草、専門家の評議、掌握データの活用、重要事例、国内外の発展成果等を経て、2020 年5 月に初稿を完成させた。
2020年6 月から約100 の企業と部門及び関連専門家の意見募集を行った後、2020 年12 月末に報告稿を完成し、2021 年2 月に報告修正稿を提出した。今年の「両会」(中国全国人民大会と中国人民政治協商会議を指す)の後、「両会」の精神と「国民経済と社会発展十四次の五カ年と2035 年願望目標概要」の発展要件に従って、再度修正を行って完成させ、審査・承認を経て、本日の正式発表となった。
計画は、序文と付録を含めて約35,000 文字、合計9章、34 節に分かれている。計画の作成に当たっては、「第13次5カ年計画」(以下、十三五と略す)以来の成果や問題点を包括的かつ客観的にまとめているだけでなく、国内外の状況の変化や我が国の建設機械業界への影響にも特に注意を払っている。また、新しい発展環境と要件を組合せた、新しい開発コンセプトに基づいて、「十四五計画」期間の、建設機械業界の指針となるイデオロギー、開発目標、開発の優先順位と主要な任務、主要なブレークスルー技術と産業化インテリジェントプロセス、セーフガード対策と関連提案等を提出している。そして、付録には建設機械業界の「十四五計画」の重点開発技術、製品及び主要部品・コンポーネントが列記されており、幅広い企業や機関の要求と関心が十分に反映されている。
計画では、国民経済建設の重要な柱産業の一つとして、我が国の建設機械業界は、「十三五」期間中に党中央委員会の決定と展開を真摯に実施し、積極的に推進し、供給側の構造改革を実施したことにより、業界の各方面で目覚ましい発展を遂げている。ブランドの影響力、国際化の程度、技術とイノベーション能力、規模と総量、品質と質量、バリュ―チェーンの包括的能力等、多くの方面が大幅に改善され、国民経済の建設に大きく貢献している。
計画では、「十三五計画」期間の業界発展に対して総括し、略述している。
期間中、建設機械業界の経済的利益、労働生産性、研究開発投資の集約度、デジタル化及びインテリジェント化の成果、グリーン開発の各項目の指標に改善が得られた。企業の自己開発能力と内生的成⾧の勢いが大幅に改善された。産業構造、製品構造と産業レイアウトがより合理的になった。資本構造がより効率的になり、企業の複数所有権と混合所有権の改革は、より高い効率で合理的な資源分配を促進した。人材構造のアップグレードを実現し、一群の企業家、優秀な管理者、研究開発チームと熟練職人(中:工匠)等が業界の質の高い発展のために重要な力となっている。市場構造がより合理的でバランスが取れており、企業の外部リスクや市場変動に対応する能力が強化されている。企業のブランド構築が前向きに進んでいる。業界全体の開発品質は史上最高のレベルにある。
業界の規模は急速に成⾧しており、2020 年には業界全体の売上高は7,751億元(約13兆1,767億円、17円換算)で、前年同期比16%増の史上最高レベルに達し、計画された総量規模の予期目標を達成している。
この期間、我が国の建設機械輸出入総額は1,260 億米ドル( 110円換算)に達し、「第12 次5か年計画」より4.39%増である。その内、輸出が累計1,059 億米ドルで、13.4%増、輸入累計は201 億っ米ドルで、26.45%の減である。(画像は、クリックして拡大)
期間中で、2019 年の建設機械製品輸出入総額は283 億米ドル、輸出は242.76 億米ドルに達し、すでに250 億米ドルの輸出目標をほぼ達成している。
情報化とデジタル化は大きく発展し、インテルジェンス化は、多くの分野でブレークスルーと応用成果を獲得し、情報化とインテリジェンス化の段階的目標が達成された。
業界は、産業構造の発展目標をしっかりと達成させている。
一群の企業は世界の建設機械の最前列に入り、輸出と海外売上高の占める割合は30%を超えると予測されている。一群の企業のプロジェクトはスマート製造(中:智能製造)のデモンストレーションとアプリケーションプロモーションの試行点となってる。一群の国際化ブランドが出現している。規格化作業が突出した成果を獲得している。ハイエンド部品・コンポーネントの自律性が大幅に向上している。検査、検証、試験方法などが強化されている。
業界の構造調整に大きな進展があった。
イノベーションの開発成果は著しく、インテリジェント化建設機械は急速に発展し、重要な技術装備はさらにグレードアップし、品質、性能、信頼性と耐久性はさらに改善され、産業用インターネトは幅広く応用され、グリーン開発の業績は卓越しており、規格化作業は着実に進み、団体規格は、業界の発展ニーズに応え明らかな役割を果たしており、各主要分会(支部業界)は目覚ましい業績を上げている。
計画は、同時に業界が目下存在する、一部分野における研究開発能力と製品性能と需要との間に存在するギャップ、不合理な産業構造、市場競争秩序の改善の必要性、一部分野に存在する生産能力の構造的過剰、アフタマーケット管理の欠如等の主な問題を指摘している。
計画の分析では。「十四五計画」は、我が国にとって、小康社会(適度に繁栄した社会)を全面的に建設する時期であり、初めの100 年努力目標を達成した後、その勢いに乗って社会主義近代化を全面的に建設する国の新しい遠征の道のりのスタート地点であり、2 回目の100 年努力目標に向かって進軍する初めの5 カ年である。
当面と今後の一時期、我が国の発展は依然として重要な戦略的機会の時期にあり、建設機械には良好な発展の機会であるが、同時に国際情勢の重大な変化による新たな課題にも直面している。
「十四五計画」の新しい状況と要件を前にして、建設機械業界は、新しい歴史的出発点で、次の6 つの産業化インテリジェントプロジェクトを実施することになる。新型ハイテク建設機械のインテリジェントパイロットプロジェクト。建設機械のスマート製造推進プロジェクト。建設機械製品の信頼性向上プロジェクト。建設機械の検査、試験及び評価のデジタル化プラットフォーム建設プロジェクト。建設機械の産業チェーン基盤強化発展プロジェクト。建設機械産業のインターネットアプリケーションプラットフォーム建設プロジェクトである。
「十四五計画」の重点任務の達成に努力し、イノベーション主導の発展戦略に焦点を当て、科学技術のイノベーションを加速させ、建機産業の近代化の実現に努める。産業の基礎的能力を全面的に向上させ、建設機械産業のハイエンド化の実現に努める。建設機械製品の品質をさらに向上させ、ブランド建設を強化する。全面的にグリーン開発を推進し、建設機械のグリーン製造システムを構築する。インターネト+建設機械産業との融合を加速させ推進する。国際化の発展レベルを向上させ、海外ビジネスの着実な成⾧の実現に努める。人材育成とチームの建設をしっかりと行い、建設機械業界の人材チーム全体の資質の向上に努める。市場秩序を監督し、不当競争を制止し、良好な市場環境の構築に努める。積極的にサービス指向型製造を発展させ、アフタマーケットの管理を強化して、使い古した建設機械の退出メカニズムを構築する。
「十四五計画」期間中、建設機械業界は、供給側の構造改革を引続き実施し、積極的に新しい開発段階に立脚点を置き、新しい開発コンセプトを全面的に実施し、国内を主体とする大循環の構築を加速させ、国内及び国際の双循環により相互促進させる新しいパターンの中で、新しい成果を示すことになろう。
蘇子孟会⾧は、建設機械業界の「十四五」計画は、必ずや政府部門の意志決定の参考となり、業界の発展を導く上で重要な役割を果たすことになるであろう、また、必ずや私達が推進する建設機械業界の「十四五」計画期間中の着実かつ健全な発展の行動指南及び幅広いメンバーユニットの活動のガイドラインにもなるであろう、と述べている。
長文の詳細は、ニュースリリース
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