プライメタルズ テクノロジー、アルセロールミッタル ゼニカ向け転炉更新工事を受注

・最適化された炉体設計で炉体容量を増大し生産能力を拡大

・メンテナンスフリーのサスペンションシステム

・交換可能炉底の設計変更で高い密閉性を維持

・据付は信頼と実績のある現地パートナーと共同施工

 プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies、以下PT社)は6月10日(ロンドン)、ボスニアの鉄鋼メーカーであるアルセ ロールミッタル ゼニカ(ArcelorMittal Zenica d.o.o.)より転炉(BOF) 2 号機の炉体更新と関連機器の供給を受注したと発表した。最適化された設計により炉体容量が増大し、生産能力が拡大される。また、実績あるヴァイコンリンク 2.0(Vaicon Link 2.0)サスペンションシステムの採用により、メンテナンス が不要となる。新設計の交換可能炉底は高い密閉性を保ち、漏れのリスクを最小限に抑える。転炉の更新作業は、経験豊富なセルビア企業 GrappS d.o.o をパートナーとするオープンコンソーシアム で施工されます。運転開始は 2022 年内の予定。

  既存転炉2号機の炉体鉄皮とトラニオンリングは寿命を迎えており、炉底接合部からの漏れの可能性がある。今回採用する容量125トンの転炉について、PT社はエンジニアリング、製造、プロジェ クト管理、QA を担当する。供給範囲は、炉体、トラニオンリング、ヴァイコンリンク 2.0 サスペン ションシステム、ベアリングとハウジング、傾動装置等で、設備機器、部品等のプラントまでの搬送手配も行う。また、ライニングマシンと着脱式炉底交換装置の改造、炉体据付工事、現場でのトレーニング、試運転時の指導も行う。

 セルビアのパートナー企業である GrappS は、既存転炉の解体、新設備の仮組、機械部の据付を担当する。

   アルセロールミッタル ゼニカは、バルカン諸国最大の条鋼メーカーであり、年間生産能力は約 100 万トン。同社は一貫した生産ラインを備え、基本的な製品群には、鉄筋(棒状およびコイル状)、線材、メッシュ、格子桁等がある。アルセロールミッタル ゼニカは、世界有数の鉄鋼・鉱業企業であるアルセロールミッタル グループの一員。

   画像:アルセロールミッタル ゼニカの更新予定の転炉 2 号機

 プライメタルズ テクノロジーズ (Primetals Technologies, Limited)は、本社を英国・ロンドンに置き、金属鉄鋼産業におけるエンジニアリング、 プラント建設、およびライフサイクルサービスの提供を行うパイオニアかつ世界的リーダー。同社は電機、オートメーション、デジタライゼーション、及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービスの一式を提供しており、原材料から完成品まで鉄鋼のあらゆる分野 を網羅するだけでなく、非鉄分野でも最新の圧延ソリューションを届ける。同社は三菱重工およびパートナーの出資によるグループ会社で、従業員数は全世界で約 7,000 人。

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