スター精密、スイス型自動旋盤「SRシリーズ」から大径部品加工が主要ターゲットの「SR-32JIII」を発売

・大径部品加工のベストセラーモデルをリニューアル

 スター精密は5月19日、スイス型自動旋盤SRシリーズの新製品「SR-32JIII」を開発したと発表した。自動車、油圧・空圧装置分野等の大径部品加工を主要ターゲットとして、2021年8月から販売を開始する。

 「SR-32JIII」は、大径部品加工用の「SR-32J」シリーズの最新モデルで、2005年に初期モデルの販売を開始して以来、市場から好評を得ているベストセラーモデル。

 製品には、背面加工用に6軸型ユニットを搭載した直線制御軸5軸の「type A」、Y2軸制御付き8軸型ユニットを搭載した直線制御軸6軸の「type B」をラインアップ。さらに、正面加工用のクシ刃型刃物台回転工具に、加工部品の形状に応じて工具ユニットの取り替えが可能な2箇所のカートリッジポジションを有した5軸型と6軸型、およびクロス加工専用の6軸型の3タイプを用意。顧客の用途に合わせた最適なツーリングレイアウトを選択可能としている。

 機械構造面では、クシ刃型刃物台にスター精密独自のスラント型すべり案内面構造を採用し、機械剛性を高めることで、安定した精度での長時間連続加工を可能にしている。

 また、加工ニーズの多様化に柔軟に対応するため、ガイドブッシュ仕様、ノンガイドブッシュ仕様の切り換え方式を採用している。モーターシャフトなど全長寸法が長い部品の場合には、材料の振れ止め装置の働きをするガイドブッシュ仕様によって、加工物のたわみを抑制した高精度加工が可能。一方、ナットなど短い部品の場合には、ノンガイドブッシュ仕様によって、廃棄される残材の長さを短くすることで材料コストを削減するなど、加工部品に応じた最適な仕様での加工を可能にしている。

 大開口の跳ね上げ式ドアや、最適なポジションで操作が可能な旋回式パネルをはじめ、背面加工用刃物台の形状見直しなど、機械各所にオペレーターの操作性、作業性に配慮した構造を採用。また、NC装置には、アラームの内容をNC画面上で確認できるアラームヘルプ機能などを搭載し、各種サポート機能の充実を図った。

■機械本体標準価格

・type A:

 10,800,000円(税抜)

 11,880,000円(税込)

・type B:

 12,300,000円(税抜)

 13,530,000円(税込)

■年間販売目標台数

・シリーズ合計:300台/年

 ニュースリリース