月島機械、中国上海市の下水処理場向け汚泥処理二期工事完了を発表

 月島機械は5月25日、上海市政工程設計研究総院(集団)有限公司より受注した上海市石洞口下水処理場向け汚泥処理二期工事(汚泥脱水・乾燥・焼却)が完了し、遠隔監視による試運転を開始したと発表した。

 中国では、急速な経済発展・都市化に伴い下水処理場が増加しており、近年では処理汚水量の増加に伴い下水汚泥処理の対策が急務となっている。月島機械は、国内下水処理場 における汚泥処理でトップクラスの実績を誇り、中国においても乾燥・焼却設備で複数の実績を有しており、日系企業としては唯一の中国下水処理事業におけるコンソーシアム代表企業の実績もある。

 今回の設備(汚泥脱水・乾燥・焼却設備(128トン-DS/日))は、月島機械の上海市向けの実 績としては3件目の汚泥乾燥・焼却設備。下水道関連機器・設備の試運転は、機器・計装品の調整や運転制御パラメーターの調整などが必要となる。乾燥・焼却設備など熱を扱う設備は、水処理設備より機器点数が多いうえに、焼却炉内の燃焼状態など運転状況を確認しながら安全かつ最適な運転調整が必須であることから、指導員が現場に常 駐するケースがほとんど。

 5月後半から実施する設備の試運転は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、運 転指導員の派遣が難しい情勢であることを考慮し、運転指導員が現場に常駐することなく、 国内の在宅勤務環境下で遠隔監視により検収条件を満足するための運転確認を行う。

 近年、国内の上下水道施設の現場運転管理業務においては、労働人口の減少、熟練技術者の不足といった課題が顕在化している。月島機械グループは、国内の上下水道設備において、現場業務のスマート化にむけたスマートグラスの実証実験も開始しており、重要な 社会インフラである上下水道事業の持続的な成長に貢献していく。

<案件概要>

発注者:上海市政工程設計研究総院(集団)有限公司

納入先:上海市石洞口下水処理場

案件概要:汚泥脱水・乾燥・焼却設備(128トン-DS/日)の設備設計、主要設備の製作・調達と全体試運転

 ニュースリリース