コベルコ建機の2019年度売上は6.5%減の3,608億円・・・神戸製鋼が発表

 ㈱神戸製鋼所が5月11日に発表した2020年3月期(2019年度)連結業績によると、建設機械事業(コベルコ建機)の売上高は、販売台数の減少に加え、油圧ショベルの販売機種構成の変化や為替がユーロに対して円高となった影響などから、前年度比6.5%減の3,608億円となった。売上高の減少に加えて、貸倒引当金戻入益が前連結会計年度に比べて減少したことなどから、経常利益は、前連結会計年度比180億円減益の75億円となった。

 油圧ショベルの販売台数は、建設投資が堅調に推移した国内や、政府の景気刺激策によりインフラ投資が好調だった中国では増加したものの、インフラ工事の延期の影響等により需要が減退した東南アジアをはじめ、海外での販売が前連結会計年度を下回った結果、全体としては前連結会計年度を下回った。

 クローラクレーンの販売台数は、需要が堅調だった国内は増加したものの、東南アジアを中心に海外メーカーとの競争が激化したことなどから、前年度を下回った。

■次期見通し

 足下の神戸製鋼グループを取り巻く事業環境は、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大に伴い、直接的・間接的に影響を受けており、大幅な悪化が懸念される。神戸製鋼グループにおいても、インドやマレーシアなどで操業を休止するなど、事業活動に影響を受けているが、現時点において、新型コロナウイルス感染症の収束時期を見通し、グループの業績に与える影響を合理的に算出することは極めて困難であるため、次期の見通しは未定とし、算出が可能となった段階で速やかに公表するとしている。

 神戸製鋼所の2020年3月期決算ページ