神鋼環境ソリューション、神戸市水道局から「上ヶ原浄水場再整備等事業」を受注~浄水場施設の建設・運営~

㈱神鋼環境ソリューション(本社:神戸市中央区)は、三井住友建設・メタウォーター・神鋼環境メンテナンス・㈱日水コンとの5社で「神鋼環境ソリューショングループ」を構成し、神戸市と「上ヶ原浄水場再整備等事業」(画像は完成イメージ)に関する基本協定を、1月30日に締結したと発表した。契約金額は約148.5億円。

 同事業は、神戸市上ヶ原浄水場の上水施設の設計・建設業務及び15年にわたる運営維持管理業務を行うもので、神鋼環境ソリューション・三井住友建設・メタウォーター・神鋼環境メンテナンスが出資する特別目的会社(以下、SPC)で事業契約を予定している。

  上ヶ原浄水場は、神戸市の貴重な自己水源である千苅貯水池を水源とし、リスク分散の観点から水系が異なる阪神水道系へのバックアップ機能を有しており、さらに位置エネルギーの有効活用が期待できる立地でもある。

 しかしながら、浄水場施設の老朽化が進んでおり、次の100年も安定的に神戸へ水を送るためには、再整備が必要となっている。その一方で、神戸市では水需要減少による給水収益の減少が見込まれているなか、浄水場再整備にあたっては、コストの縮減、運営事業においての効率的な施設運用が求められている。

 同事業は、上ヶ原浄水場を再整備し、良質な水を安定的に供給する上水施設を新設するとともに、民間事業者による効率的な施設運用が行われることを目的として、神戸市水道事業として初となるPFI法に基づく事業方式が採用されている。

  民間事業者の創意工夫により、上水施設の設計、建設、工事監理業務を行った後、施設の所有権を神戸市に移転し、運営維持管理期間を通して上水施設の運転管理業務、保全管理業務(保守点検・修繕等)及びその他施設運営に係る業務まで一貫してSPCにて実施するもの。

 今回再整備を行うことで良質な水を安定的に供給できるようにし、神戸市と民間事業者との共同作業により、施設運営の技術力を築き上げ、サービスレベルの向上を図っていく。

 神鋼環境ソリューションは、これまでの建設・運転で培ったノウハウを生かし、安心・安全な上水道サービスを提供していく。今後も顧客の様々なニーズに対応するとともに、循環型社会の形成・環境保全の推進に取り組んでいく。

<上ヶ原浄水場再整備等事業の概要>

(1)事業内容:上ヶ原浄水場の浄水施設の設計・建設(5年間)、運営・維持管理業務(15年間)

 ①設計・建設業務担当

  機械設備工事:株式会社神鋼環境ソリューション

  土木・建築工事:三井住友建設株式会社

  電気設備工事:メタウォーター株式会社

  電気設備工事:設計業務・工事監理業務:株式会社神鋼環境ソリューション、株式会社日水コン

 ②運営・維持管理業務担当

  運転管理・水質管理・保全管理・災害/事故対策:株式会社神鋼環境ソリューション、

  神鋼環境メンテナンス株式会社

  電気設備保守:メタウォーター株式会社

(2)工期・履行期間

 ①整備期間(設計・建設):2020年4月から2025年3月まで(5年間)

 ②運営期間(運転・維持管理):2025年4月から2040年3月まで(15年間)

(3)契約金額:14,849,056,200円(消費税及び地方消費税を含む)

(4)契約者:株式会社神鋼環境ソリューション・三井住友建設株式会社・メタウォーター株式会社・神鋼環境メンテナンス株式会社が出資する特別目的会社(SPC)

(5)施設の能力:浄水場処理能力 :70,000m3/日

(6)本事業の特徴:

 ①水位差を利用した処理プロセスにより位置エネルギーを最大限活用

 ②大規模災害による広域停電時でも、上ヶ原浄水場の立地の特徴を活かし、わずかな非常用動力で最大能力(70,000m3/日)の送水を実現

 ③事業方式は、事業者が施設等を建設し、施設完成直後に神戸市に所有権を移転し、事業者が維持・管理及び運営を行うBTO(Build-Transfer-Operate)方式

 ④本事業は設計・建設から運営維持管理業務まで一貫してSPCにて行う

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