国際協力銀行(JBIC)、インド法人JSW Steel 向け個別貸付契約を締結

日系企業によるインド向け製鉄関連設備の輸出を支援

 国際協力銀行(JBIC)は1月10日、9日にインド法人JSW Steel Limited(以下、JSW Steel)との間で、2018年3月に設定した輸出クレジットラインに基づくローカル・バイヤーズ・クレジットの個別貸付契約(融資金額:約30百万米ドル限度)を締結したと発表した。みずほ銀行との協調融資によるもので、協調融資総額は約49百万米ドル。民間金融機関の融資部分には日本貿易保険(NEXI)による保険が付される。

 JSW Steelは、JFEスチールが15%出資参画するインドの民間大手製鉄会社。融資は、JSW Steelが実施するインド南西部カルナタカ州のヴィジャヤナガル製鉄所の拡張事業に関し、JSW Steelが三菱重工業ほかドイツ法人Siemens AGとの合弁会社である英国法人Primetals Technologies Ltd.の海外子会社であるPrimetals Technologies USA LLC 及びPrimetals Technologies India Private Limitedより、粗鋼の加工に用いる線材圧延設備一式を購入するための資金を融資するもの。

 インドは、経済成長を背景に、中長期的にインフラ分野を中心とした鉄鋼需要の拡大が見込まれ、日本の高品質な製鉄設備に対し、高い関心を有している。この案件は、日本企業の海外法人製の機械・設備等の輸出・販売拡大を支援するものであり、JSW Steelの設備投資ニーズに迅速かつ柔軟に対応するとともに、日本の産業の国際競争力の維持・向上に貢献するもの。

 JBICは今後も、日本の公的金融機関として、様々な金融手法を活用した案件形成やリスクテイク機能等を通じて、インド等の成長市場における日本企業及びその海外現地法人による機械・設備等の輸出や海外事業展開を金融面から支援していく。

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