不二越、ロボットシステム「NS-Platform バリ取りセル」の市場投入

 ㈱不二越は1月9日、ロボットシステム「NS-Platform バリ取りセル」を市場投入すると発表した。

■ロボットシステムの需要拡大

 世界的な少子高齢化、労働人口の減少、人件費の高騰を背景に、ものづくりの現場では、人手不足の解消や生産性向上などを目的として、ロボットを用いたシステムの導入による自動化・合理化のとり組みが急拡大している。

 一方で、従来のロボットを用いたシステムの設計・組立(システムインテグレーション)は、顧客の個別の要望に応じるオーダーメイドであり、設計・組立期間の長期化、汎用性の低さ、価格の不透明さが課題として残り、システム導入の高いハードルとなっている。

■不二越のとり組み

 不二越は、総合機械メーカーとして、社内外の多様な生産工程にロボットシステムを導入してきたなかで、旺盛な自動化・合理化ニーズの高まりに、迅速に対応していくため、これまでのシステムインテグレーション実績を基に、ロボットシステムのプラットフォーム化(標準化)にとり組んでいる。

 今回、その第一弾として、バリ取り工程をシステム化、標準化した「NS-Platform バリ取りセル」を市場投入する。これまでの時間のかかるシステムインテグレーションを省いて、立ち上げを迅速化し、汎用性も確保して、ロボットシステム導入のハードルを大きく引き下げる。

 今後も自動化が求められ、標準化できる工程をターゲットに「NS-Platformシリーズ」を拡充し、さらにシステムインテグレーションのノウハウを蓄積し、システム事業を強化していく。

■NS-Platform バリ取りセルの特長

(1) 幅広いワークに対応:高剛性で最大可搬質量10kg の小型ロボット「MZ10」を搭載し、ワークのバラつきにしっかり追従するエアフロート機構と、全方向からツールのアプローチを可能とするサーボ回転テーブルの標準装備により、幅広いワークに対応。

(2) システム立上げ時間を短縮:システムを標準化したことで、事前に実機での試加工を可能にし、ワークに応じた治具の設計だけで、システムの垂直立ち上げを実現。

(3) 品質・生産性向上に貢献する独自開発のオプション:刃具折れ、ワークセット不良等の不具合をリアルタイムに検出する接触検知機能や、バリ取り加工プログラムを自動生成できるオフラインティーチングソフト「FD-ST easy」などの、多様なオプションを取り揃え、一層の品質・生産性向上に貢献。

<発売日と販売目標>

発売日 : 2019年12月

価格 : オープン価格

販売目標 : 200台/年 (2020年度)

 ニュースリリース