皆さま、明けましておめでとうございます。
ロボット工業会の橋本でございます。(画像は賀詞交歓会で挨拶する橋本会長)
年頭にあたりまして、日本ロボット工業会、製造科学技術センター、そしてマイクロマシンセンター3団体を代表して、一言ご挨拶を申し上げます。
まず、日頃よりご支援、ご厚情をいただいております経済産業省はじめ、関係省庁、諸団体、そして会員各位の皆様に心から御礼申し上げます。また、昨年末に開催しました2019国際ロボット展では、出展規模が過去最大規模となり、来場者も過去最大14万1,000余名となりました。本展の開催にご支援いただきました経済産業省、ご協力いただきました関係諸団体の皆様、そして出展各社の皆様に心から御礼申し上げます。
さて、昨年は新年号「令和」で、新たな時代の幕開けとなりました。一方で、度重なる台風による甚大な災害に見舞われた年でもございました。改めまして、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復旧を祈念申し上げます。
世界情勢を見ますと、昨年は米中貿易摩擦の影響が実体経済にも反映するなど、世界的な景気減速が見られ、また、年末には英国の欧州離脱が決定的となりました。その一方で、米中通商協議の第一段が昨年末に合意がみられました。
このような状況の中、2019年度の我が国ロボット産業は、需要の7割を占めております輸出で依然としてマイナスの傾向が続きましたが、年後半よりマイナス幅に改善が見られました。このような状況から2019年度の受注額は対前年度比14%減の8,240億円、生産額においても同様に14%減の7,800億円にとどまる見通しでございます。
あけまして2020年の今年は、国内では東京オリンピック、パラリンピックが開催されることで、景気面での一層の盛り上がりが期待されます。世界的には、貿易摩擦による景気減速やブレクジットに加え、米国とイラン間の緊張が高まるといった中東情勢でのリスク要因もございますが、それなりの方向感が示されつつあります。
そのような中、自動化に対する潜在ニーズは大変強く、5G関係の半導体関連投資も上昇しており、ひとたびきっかけが得られれば、これらの投資が一気に加速することも期待されます。
このようなことから、本年のロボット受注額は、対前年度比6%増の8,700億円、生産額も6%増の8,300億円と昨年からの回復を期待しております。
ロボット工業会では、業界活性化のさらなる推進に向け、昨年に引き続き、以下の3点を重要項目として取り組んでまいる所存でございます。
(中略)
第一は、「市場拡大と人材育成に向けた取組」であります。当会では、ロボット革命イニシアティブ協議会との連携のもと、ロボット活用の市場拡大に向けたマッチング活動や、人材育成並びに環境整備などに、具体的な成果につながるよう引き続き積極的に活動して参ります。
第二は「イノベーションの加速化に向けた産学連携の推進」です。競争力をベースとしたグローバル市場での優位性確保や今後のAI及びコネクテッド・インダストリーズを通じた潜在市場の顕在化を図るうえでも、イノベーションの加速化を通じた市場の獲得・拡大、更には市場における我が国競争力の維持・向上からも、引き続き日本ロボット学会をはじめ関係学会及び関連業界との連携に努めて参ります。
第三は「国際標準化の推進、国際協調・協力の推進」です。国際標準については、欧米が市場獲得の手段として戦略的に取り組んでおりますが、我が国としてもリーディングカントリーとして官民挙げて国際標準化活動に対して引き続き積極的に取り組むとともに、国際ロボット連盟を通じた活動並びに国際交流を積極的に推進していく所存です。
(中略)
最後となりましたが、本年も引き続き関係各位の一層のご支援とご協力をお願い申し上げますとともに、皆様のご多幸とご発展を祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。
有難うございました。