皆様、新年あけましておめでとうございます。
昨年は平成から令和へ元号が変わり新たな時代を感じた年でした。一方、大型台風等の自然災害も多く、大変な年でもありました。当社グループにとっても、昨年は非常に厳しい年となりましたが、日夜、職場、遠くの現地で業務に励んでいただき皆様には心より感謝いたします。さて2020年は当社グループにとって真に将来を決める年となります。年頭に当たって、主に「事業再生とその先に向けた3つの使命」についてお話したいと思います。
■「事業再生計画の見直しと進捗」、「現在の危機の克服」
当社グループは、巨額の損失による自己資本の毀損と造船やエンジニアリング事業など既存事業の収益悪化により財務体質の改善と、収益体質の強化が急務となっています。この危機を乗り切るため、昨年5月に事業再生計画を策定し「インドネシア火力発電所工事での損失最小化」、「事業や資産の売却」、「固定費削減」に取り組み、これまでに方針と体制をほぼ固め道筋をつけて来ました。11月には、その一部を見直すとともに、ホールディング社長直轄にエンジニアリング事業管理室を新たに設け「費用のミニマム化」と「工事の早期終結」に向けてあらゆる手段を講じていきます。事業と資産の売却を加速させて、2019年度中には自己資本の回復に一定の目途をつける予定です。
■「安定した利益の出せる健全な会社に」
当社グループ内には人材を投入すればまだまだ成長できる部門があります。そこで、「不採算事業の整理・撤退」と「成長事業へのリソース集中」により、収益力を高めていきます。そのために、グループ内の他事業会社に人材を配置転換して更なる発展を目指す部門もあります。また、他社との協業や他社の傘下に入って発展を目指す部門もあります。配置転換や転籍となる方々は不安だとは思いますが、皆様が安心して今まで培ってきた力を活かして働けることを最重視して決めた施策です。当社グループが携わっているのは世界の役に立つ仕事であり、皆様も社会に必要とされています。どうか自らの力に自信を持ち、この改革を前向きに捉えて下さい。
■「次の時代の成長事業の育成」
2020年度からスタートさせる20中計では、次の時代への成長戦略を立て、将来収益が見込める製品・サービスへ資源を投入していきます。売り切り型のビジネスから、IoT技術を活用したオペレーション&メンテナンスや自動化など、製品ライフサイクルにわたりサービスを提供するビジネスへとシフトしていきます。また、マーケットの変化に適応しながら事業を成長させていくためには、自前主義や既成の枠に囚われることなく資源を広く外に求め、積極的かつ柔軟に他社との協業を推進していかねばなりません。
■「安全衛生」、「コンプライアンス」、「情報セキュリティ」について
安全衛生は、言うまでもなく最優先事であり、現在のように先行きが不透明な中では、特にメンタル面のケアが大切です。風通しの良い風土は安全衛生だけでなく、コンプライアンスや情報セキュリティの基礎でもあります。管理監督者を筆頭に全員の意識を高めるとともに、お互い声掛けをし、何か気づいたらすぐ対応する風土を作って下さい。また、世の中も大きく変わっています。今まで通りではなく、いつもこれでいいのかと考え、行動するようにして下さい。
■結びに
私たちには、誇りある当社グループ100年の歴史に新たな時代をつないでいく使命があります。このところ厳しい話ばかりですが、私は今を「第二の創業」と考えています。今はその夜明け前です。この危機を乗り切れば、私たちと当社グループは、必ず強くなり再び成長できると信じています。会社や事業は皆様のものです。ステークホルダーから信頼され、将来に希望を持って働ける新しい会社、事業を、使命感を持って力を合わせつくっていきましょう。
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