●年頭所感 コベルコ建機株式会社 楢木一秀社長

 年初にあたり、謹んでご挨拶を申し上げます。

 世界景気の減速を背景に、米欧日など幅広い地域で製造業を中心に業績が落ち込んでおり、世界の上場企業約1万8千社の純利益が、昨年7~9 月期は前年同期比で8%減少し、4 四半期連続での業績悪化となりました。

 建設機械に関しても景気減速の影響が表れており、昨年前半からインドネシア、インドなどアジア諸国で予想以上に需要が減少し、欧州、豪州でも昨年半ばから減少に転じています。日本についても、国内向け建設機械出荷金額が昨年10 月に前年同月比で減少(△17.5%)、これは13 ヶ月ぶりとのことです。例外的に前年比で需要増となった中国と米国も、米中貿易摩擦の長期化で先行きが不透明であり、今年は両国でのインフラ整備/更新を中心とした内需の息切れが心配されます。

 以上のように世界的な需要低迷の覚悟が必要な新年となりますが、建機メーカである当社の目指す方向は変わりません。SDGsを重視する経営を継続しながら、企業理念である「ユーザ現場主義に基づきお客様の満足度を上げる」を愚直に実行することです。

 日本については、「超高齢社会」でお客様が抱える様々な課題の解決に全力で立ち向かわねばなりません。環境に配慮した優れた省エネ性は当然のこととして、生産労働人口減少下でのオペレータ不足の解消、他産業と比べ事故率の高い建設現場での安全性向上、働き方改革を後押しできる生産性と予防保全機能の充実化など、IoT、AI 技術を積極的に活用しながら、今年も全力で取り組んで参ります。

 本年もコベルコ建機は、環境、作業安全、省力化に配慮した、社会に優しい商品と質の高いサービスを通じ、世界のお客様に新たな価値を提供し続けます。

 皆様にとって、2020 年が素晴らしい年でありますことを祈念し、新年のご挨拶とさせて頂きます。

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