・日本のエネルギー資源の安定確保に貢献
国際協力銀行(JBIC)は7月2日、1日にオランダ王国法人Japan Arctic LNG B.V.(以下「J-ARC」)との間で、融資金額125百万ユーロ(JBIC分)を限度とする貸付契約を締結したと発表した。融資は、民間金融機関との協調融資によるもの。
この案件は、三井物産が、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構と共に設立したJ-ARCを通じ、ロシア法人PAO NOVATEKより、ロシア法人Arctic LNG 2 LLC(以下「アークティックLNG2」)の出資持分10%を取得するにあたり、その持分取得資金の一部をJ-ARCに対して融資するもの。
アークティックLNG2は、ロシアのヤマロ・ネネツ自治管区ギダン半島でLNGプラント(年間生産能力1,980万トン)を建設・操業する事業実施主体。J-ARCは、同案件持分取得を通じてプロジェクトの権益10%を取得し、その持分に応じて三井物産がLNGの引取を行う予定であり、日本にとって重要な資源であるLNGの安定確保に貢献するもの。
また、同プロジェクトが生産するLNGは、北極海航路を活用し、二大LNG需要地であるアジアと欧州の両マーケットへ販売される見込みであり、プロジェクトに対する支援は、アジアにおけるLNGバリューチェーンの構築にも資するもの。
JBICは今後も、日本の公的金融機関として、様々な金融手法を活用した案件形成やリスクテイク機能等を通じて、日本企業によるエネルギー資源の開発や取得を積極的にサポートし、日本のエネルギー安定供給確保を金融面から支援していく。