川崎重工業は2月18日、インドにおける建設機械用油圧機器の製造・販売・サービス拠点であるWipro Kawasaki Precision Machinery Private Limitedに新工場を完成させ、2月16日に開所式を行ったと発表した。
新工場は、インド市場において油圧ショベルの需要が高まっていることから、現地の建設機械メーカーからの油圧機器需要に応えるとともに新規需要の開拓を目的に、現在の工場と同じベンガルール市内に建設した。新工場が稼働することによって、総工場建屋面積が2倍の約6,000㎡となり、生産能力を2018年度比で2倍の年間4万台(既存工場で2万台)に増強する。これにより、従来以上に顧客生産変動へのフレキシブルな対応が可能になる。
インドでは、高速道路や鉄道網整備、港湾開発などへのインフラ投資の活性化を受け、建設機械メーカー各社は増産を図っており、短期的な需要変動はあるものの拡大基調にある。油圧ショベル需要については2025年度に年間4~5万台規模まで拡大すると予測され、中国に続いて、旺盛なインフラ整備が見込まれ、中長期的な成長が期待されている。
川崎重工は、今回生産能力を増強したインドをはじめ、日本・英国・米国・韓国・中国を軸とした世界六極体制を整備しており、市場拡大が著しい油圧機器市場において、高品質・高性能な製品の開発・提供とアフターサービスの充実をより一層グローバルに推進し、総合的な顧客満足度の向上を図っていく。
*画像は、新工場の外観と開所式の様子。
<新工場の概要>
敷地面積:12,500㎡
建屋面積:3,000㎡
生産品目:油圧ポンプ・モータ
生産能力:20,000台/年
生産開始:2019年4月
<Wipro Kawasaki Precision Machinery Private Limitedの概要>
(ウィプロ カワサキ プレシジョン マシナリー プライベート リミテッド)
所在地:インド カルナタカ州 ベンガルール市
代表者:松田 幹人(マツダ ミキト)
設立:2012年2月
資本金:7億2,550万ルピー(1ルピーは約1.55円)
出資比率:川崎重工51%、Wipro Enterprises社49%
事業内容:建設機械用油圧ポンプ・モータの製造・販売・サービス
※設立発表のプレスリリース⇒http://www.khi.co.jp/pressrelease/detail/20111207_1.html
<現在の工場の概要>
所在地:インド カルナタカ州 ベンガルール市
敷地面積:8000㎡
建屋面積:3000㎡
生産品目:油圧ポンプ・モータ
生産能力:20,000台/年
従業員数:約120人
生産開始:2012年7月
■Wipro Enterprises社の概要
インドのカルナータカ州ベンガルールに本社を置くWiproグループの主要構成企業で世界最大規模の独立系油圧シリンダー製造会社。インドのIT業界で第三位の規模を持つWipro Limited社も同じWiproグループ傘下。
コメントを投稿するにはログインしてください。