三菱電機は11月19日、北海道北部風力送電(本社:北海道稚内市)の「風力発電のための送電網整備の実証事業」※1における蓄電池システムの設計・調達・建設(EPC)を遂行する千代田化工建設から、蓄電池の監視制御を行う蓄電池制御システム「BLEnDer® RE(ブレンダーアールイー)」とパワーコンディショナー(以下、PCS)を受注したと発表した。
「BLEnDer® RE」とPCSは、北海道北部風力送電の北豊富変電所(北海道天塩郡豊富町、2022年度稼働開始予定)に建設される世界最大級※2の蓄電池システム(出力240MW、定格容量720MWh)に導入される予定。
北海道北部は、風況が良く、広大な土地が必要な風力発電所の建設に適しており、現在、再生可能エネルギー発電事業者から多くの建設申請が行われている地域。風力発電所の増加に伴い、風力発電による発電量の変動が需給バランスに与える影響が大きくなるため、安定した電力供給の維持には、送電網の強化や需給バランスの改善に寄与する蓄電池の導入が必要。
実証事業では、北海道北部の系統に設置される大規模な風力発電所群(500MW以上)に対応するため、北海道北部風力送電が風力発電用送変電設備と大容量蓄電池設備を導入し、風力発電電力の安定供給を目指している。
■BLEnDer® REについて
「BLEnDer® RE」は、再生可能エネルギー発電システムの電力需給において、蓄電池の監視制御を行うエネルギーマネジメントシステム。三菱電機がこれまで培ってきた信頼性の高い蓄電池制御技術により、再生可能エネルギーの発電による余剰などの需給アンバランスを改善し、他地域よりも厳しい北海道の系統連系要件※3にも対応することで、安定した電力需給に寄与する。
※1:経済産業省資源エネルギー庁が公募し、北海道北部風力送電株式会社が採択されたもの。
※2:2018年11月19日現在 三菱電機調べ
※3:自家発電(太陽光発電、風力発電)システムで発電した電力の売電を行うために、電力会社の系統 (電力網)に接続する際の要件。