東洋エンジニアリングのカナダ現法、JACOSが仲裁による請求を申し立て

 東洋エンジニアリング(TOYO)は10月11日、カナダ現地法人であるToyo Engineering Canada Ltd.(以下、TOYO)が、Japan Canada Oil Sands Limited社(以下、JACOS社)より、10月10日、カナダで仲裁による請求を申し立てられたと発表した。

■請求の経緯および内容

 対象プロジェクトの契約の締結時に設定された目標コストに対し工事ポーションで実際のコストが大幅に超過したことに伴い、JACOS社は、JACOS社が蒙った損失の補填として、少なくとも3億カナダドル(1カナダドル=90円換算で約270億円)の請求をするとしている。

■今後の見通し

 大幅にコストが増加したとされる工事ポーションについては実費精算であることなどからJACOS社による請求は契約に基づく法的根拠に欠けるため、TOYOとしては受け入れられるものではない。TOYOとしては、今後の仲裁手続を通じて、事実関係や法的根拠を説明することによって、TOYOの正当性を主張していく。

 当該仲裁申立がTOYOの業績に与える影響等は現段階では無いものと考えているが、今後開示すべき事項が生じた場合は、速やかに発表する。

<概 要>

1.仲裁申立の場所等

(1) 仲裁地:カルガリー(カナダ)

(2) 準拠法:カナダ法

(3) 申立日:平成30年10月10日(現地時間10月9日)

2.仲裁を申し立てた者

(1) 名称:Japan Canada Oil Sands Limited

(2) 所在地:2300 Standard Life Building, 639-5th Avenue S.W., Calgary,

Alberta, Canada T2P 0M9

(3) 代表者:Satoshi Abe, President

3.対象プロジェクト

(1) 客先:JACOS社

(2) 受注者:Toyo-Canada(TOYO100%カナダ法人)

(3) 建設地:カナダ アルバータ州ハンギングストーン鉱区

(4) 対象設備:SAGD法オイルサンド超重質油処理設備

(5) 役務内容:詳細設計・調達・工事

(6) 契約形態:詳細設計・調達ポーションは一括固定金額、工事ポーションについては実費精算

(7) 契約時期:2013年9月

(8) 完成時期:2017年2月、稼働中

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