佐藤食品工業(本社:新潟市)は10月10日、国内の包装米飯の持続的な需要拡大を背景として、商品の供給体制および独自に培ってきた包装米飯の強みの双方を一層強化していくことを目的として、約40億円を投じて新潟県北蒲原郡聖籠町東港に新工場を建設、2019 年春から稼働させると発表した。これにより、東港における生産拠点の包装米飯の生産量は、既存設備とあわせて国内最大規模となり、また同社全体の包装米飯の生産能力も現在の日産83 万食から103 万食へと大幅に伸長する。
佐藤食品工業は、1988 年に世界ではじめて無菌化包装米飯「サトウのごはん」を世に送り出して以来、「ご家庭で炊いたごはんと変わらぬ美味しさ」をコンセプトとして生産の拡大と品質の追求に努めてきた。この間、消費者の生活スタイルの変化とともに、包装米飯の需要は高まり続け、製品の発売から30 年の時を経た現在では、包装米飯は家庭での常備食としての地位を確立するに至り、今後の更なる需要拡大が見込まれている。
同社における包装米飯の売上高も昨年度通期では、前年比7.9%増、今年度の第1四半期では前年同期比16.9%増と大幅な右肩上がりで推移しており、これらの伸長を勘案すると、2年後の2019 年には市場の需要が供給量を上回ることが見込まれる。
こうした事業環境の変化を背景として、同社は今後も市場の需要に応えつつ持続的な企業価値の向上を実現していくためには、包装米飯の一層の生産体制の強化が不可欠であると考え、新工場を建設することにした。
新工場の建設には約40 億円を投資し、フードセーフティ・フードディフェンスを高めた安全性の向上、エネルギー効率化による環境負荷の軽減、工場エリア環境・生産環境の向上などを実現することで、これまで以上に、高品質で安心・安全な製品を安定的に供給していく。さらに、少子高齢化が進む国内市場において将来的に米飯消費そのものの減少の可能性も指摘される中、「日本のお米が持つ魅力」自体を幅広い世代に訴求していく活動も、包装米飯トップブランドとしての果たしていくべき役割と考えている。そのため、現在の東港工場における見学者が年間2,000人を超えている状況を踏まえ、新工場では今までより多くの顧客の訪問を受けやすい「オープンファクトリー」機能を併設する。
<新工場の概要>
名称:佐藤食品工業株式会社 東港5丁目工場(仮称)
所在地:新潟県北蒲原郡聖籠町東港5丁目626 番23 ほか
敷地面積:92,583 ㎡
工事着工:2018 年1月(予定)
生産開始:2019 年5月(予定)
生産能力:日産20万食 年間6,500万食(年間13,000t)
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