信越化学、総額180億円投じて光ファイバー用プリフォームの生産能力を増強

 信越化学工業は10月6日、総額180億円を投じ国内外の光ファイバー用インゴット(以下、プリフォーム)の生産能力を増強すると発表した。

 現在、信越化学では、鹿島工場(茨城県神栖市)、中国の子会社である信越(江蘇)光棒有限公司江蘇省江陰市)、長飛信越(湖北)光棒有限公司(湖北省潜江市)の3拠点でプリフォームを生産している。

 信越光棒は、中国のFasten Hongsheng Group Co., Ltd. およびオランダのTKH Group N.V. との合弁で設立され、2012年から操業を開始。長飛信越光棒は、中国のYangtze Optical Fibre and Cable Joint Stock Limited Companyとの合弁で設立され、今年から操業を開始している。これら合弁相手の3社はいずれも光ファイバーのメーカーで、今回の設備投資で合弁会社2社のそれぞれの生産能力を倍増し、3社の光ファイバーの需要の伸びに応える。両社の増強はともに2019年前半の完成を目指す。

 合わせて、鹿島工場でプリフォームの工場棟を増設、将来の需要増に備える。増設工事は2018年後半の完成を目指す。

 信越化学は、1983年よりプリフォームの生産販売を開始。2001年に鹿島工場でプリフォームの生産を開始するなど事業を拡大してきた。

 世界の光ファイバーの需要は2017年上期に前年同期比で10%以上の伸びを示している。今後も5G、IoT、FTTH、AIなどの需要に支えられ、光ファイバーは更なる成長が期待される。信越化学はこれらの需要を積極的に取り込み、プリフォームの事業の拡大に注力していく。

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