新日鉄住金エンジニアリング(本社:東京都品川区)は10月2日、㈱神戸製鋼所より受注し、加古川製鉄所新溶銑処理工場に建設した新脱りん炉(Max.270t/ch)が8月に竣工、以降順調に稼動を続けていると発表した。
溶銑中の硫黄やりんといった不純物を除去するプロセスとして、2014 年 4 月に稼働した新溶銑処理工場(機械撹拌式脱硫設備 2 基、上・底吹きガス撹拌型脱りん炉 1 基、完全燃焼型排熱ボイラー1 基で構成、いずれも同社で建設)に、今回新たに2 基目の脱りん炉(ボイラー1 基含む)を増設するもの。従来の混銑車による脱りん処理を 2 基の脱りん炉でほぼ全量行うことで、処理時間の大幅な短縮と効率化を図ることができる。
工事は、既設建屋内への大物設備搬入を工場の操業条件に合わせ、適時に短時間に行うことや、操業中の設備の隣で建設するなど、極めて厳しい工事環境・条件の中、非常に難易度の高いものだったが、顧客や協力会社と連携を図り、完全無災害にて完遂し、順調な立ち上げを実現した。