エア・ウォーター、岩手県に液化ガス製造プラント建設し安定供給体制を強化

 エア・ウォーターは9月27日、東北地方における産業・医療用ガスの安定供給強化を目的に、岩手県紫波郡にVSU(高 効率小型液化酸素窒素製造装置)を建設すると発表した。

 16基目となる当該VSUは、エア・ウォーターにおいて北東北地方(青森県、秋田県、岩手県)では初の自社製造拠点となり、北東北地方のガス需要に応えていく。また、東北地方全域に対する安定供給 と長距離物流に伴う環境負荷の低減を図るとともに、災害に強い安定供給ネットワークを構築する。

 エア・ウォーターはこれまで、北東北地方のガス供給においては、主に福島液酸(福島県本宮市)ならびに仙台サンソセンター(宮城県仙台市)を主力の製造拠点として、ガス供給を担ってきた。そのような 状況のなか、東北地方全域における産業・医療用ガスの一層の安定供給体制確立を目的に、岩手県紫 波郡紫波町にVSUを建設することにした。

 東北地方の産業活性化の一助となるべく、当該VSUを中心とした産業・医療用ガスの安定供給や 雇用創出を通じて、地域に貢献していく。

<プラントの概要>

名称:エア・ウォーター株式会社 岩手工場

所在地:岩手県紫波郡紫波町 犬渕工業団地内

製造能力:液化酸素 600 N m3/h、液化窒素 1,400 N m3/h

運転開始:2018 年 10 月を予定

<産業・医療用ガスとは>

 酸素や窒素といった産業ガスは、製紙、鉄鋼、化学、電機、食品など、産業界のあらゆる分野で使われており、産業ガスを使わない業界はないと言っても過言ではありません。例えば、製紙工場では紙・パルプの漂白などに使われる。また、身近にあるスマートフォンなどの電子 機器を制御している半導体デバイスの製造や、食品の酸化防止や品質維持においても産業ガスは欠かすことはできない。

 また、人の生命を支える医療の現場においても欠かすことができないのが医療用ガス。とりわけ医療用酸素は、大規模災害時においても緊急かつ安定的に届ける必要がある。

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