(独)石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は9月7日、ロシア連邦の石油会社であるイルクーツク石油(本社:ロシア連邦イルクーツク市、以下INK)との間で、東シベリア地域における共同探鉱事業開始に係る合意書を、東方経済フォーラム(於:ウラジオストク)において締結したと発表した。
JOGMECとINKは、2007年に開始した共同探鉱事業により培われた協力関係のより一層の発展を目的とし、2016年12月の安倍首相とプーチン大統領の日露首脳会談にあわせて、東シベリア地域を対象とした新たな共同探鉱事業の創設、油ガス田の生産性向上に資する共同スタディ実施等に関する覚書を締結し、2017年4月には、東シベリア地域の5鉱区を対象とする同事業の基本合意書を締結した。
JOGMECとINKは、東シベリア・クラスノヤルスク地方の5鉱区を対象とした共同探鉱事業開始に係る合意書を締結した。今後、同合意書に基づき、共同プロジェクト会社(INK-Krasnoyarsk)を通じて、対象鉱区にて2021年までの計画で共同探鉱事業を実施する予定で、今冬には二次元地震探査を開始する。
JOGMECは、2003年1月の日露首脳会談で採択された「日露行動計画」、その後2007年6月の日露首脳会談での「極東・東シベリア地域での日露間協力強化に関するイニシアティブ」に基づき、日本への石油・天然ガス資源の供給源として重要と考えられる極東・東シベリア地域における探鉱促進を目的として、2007年からINKと共同で地質構造調査事業を実施している。2013年には同事業の一部権益を我が国民間企業に継承し、このうちイチョディンスコエ鉱床は2016年12月に本格生産に移行し、今後対象鉱区での更なる成果が期待されている。
今回の新たな共同探鉱事業は、日露政府間で協議を続ける「日露エネルギー・イニシアティブ協議会 炭化水素ワーキンググループ」でも取上げられ、今後実施される調査により良好な結果が得られた場合には、これを我が国民間企業に継承する計画としている。
コメントを投稿するにはログインしてください。