山陽特殊製鋼、最新鋭の第2粉末工場が稼働、8月9日に竣工式

■3Dプリンター等による市場拡大と高純度化ニーズに対応し、新市場を創生

 山陽特殊製鋼は8月9日、高機能金属粉末の市場拡大と高度化するニーズへの対応、ならびに新市場の創生に向けて、本社工場内で第2粉末工場の建設を進めていたが、同日、竣工式を執り行い、稼動を開始したと発表した。

 同社は、鉄鋼・産業機械向けの肉盛・溶射用粉末、自動車業界向けのショットピーニング用投射粉末、切削工具・金型・射出成型機用部材等に使用される粉末ハイス、モバイルデバイス向けの電磁波吸収体用扁平粉末、各種ターゲット材など、幅広い分野で用いられる高機能金属粉末製品を提供している。

 同社が生産する金属粉末は、真空溶解と不活性ガスアトマイズの組み合わせにより不純物が少なく良好な球状で、多方面から好評を得ている。製造現場に画期的な変化をもたらす可能性のある3Dプリンター用金属粉末にも、同社の不純物の少ない球状粉末は適していることから、今後の普及に伴う金属粉末の市場拡大が期待されている。

 稼動を開始した第2粉末工場では、クリーン度の高い工場に高純度真空溶解ガスアトマイザー2基を導入し、3Dプリンター等による金属粉末の市場拡大ならびに電子部品分野を中心に高まる金属粉末の高信頼性・高純度化のニーズに対応するとともに、極めて真球度の高い金属粉末を製造できる最新鋭のディスクアトマイザーを導入し、高融点材料の高真球粉末の製造研究と用途開発を進めていく。

<第2粉末工場>

設置場所:本社工場内

投資額:約2 億円

主要設備:ガスアトマイザー2基(200Kg/バッチ、50Kg/バッチ各1基)ディスクアトマイザー1基(30Kg/バッチ)

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