東芝、東芝メモリ四日市工場に導入する生産設備は東芝メモリが単独投資

 東芝は、8月3日、子会社の東芝メモリ四日市工場に導入する生産設備は、東芝メモリが単独で投資すると発表した。

 2017年6月28日付「東芝メモリ株式会社四日市工場第6製造棟に導入する生産設備等の投資について」で子会社である東芝メモリ四日市工場(三重県四日市市)で建設中の第6製造棟に関し、第1期分の生産設備及び第2期分の建屋建設投資として、総額約1,800億円の投資を、東芝メモリが2017年度中に実施することと第6製造棟に導入する生産設備に対するサンディスク社による投資参加について同社と協議中であることを公表していた。

 その後、生産設備に対する共同投資についてサンディスク社との協議を進めてきたが、同社と合意に至らなかった。

 一方、東芝メモリとしては2018年以降の需要拡大に対応する必要があることから、すでに公表のとおり、第1期分として予定している次世代の96層積層プロセスを用いた3次元フラッシュメモリ用クリーンルームへの生産設備導入については、東芝メモリ単独で実施することを決定したと発表した。

 また、東芝メモリは、第6製造棟初期ラインとして必要な設備の導入及び第2期分の建設を単独で行うこととなったことに伴い、今回の第6製造棟に対して実施する投資は当初の想定を150億円上回り約1,950億円へ増額した。

 これら生産設備の導入時期は2017年12月を予定しており、これにより、東芝メモリは、データセンター向けエンタープライズSSDやPC向けSSD、スマートフォンなどを中心とした2018年の需要拡大に対応し、事業を拡大していく。引き続き3次元フラッシュメモリ化を加速し、フラッシュメモリ生産量のうち3次元比率を2018年度には約90%とすべく、継続的な投資を適切に実施していく。

 なお、今回の第6製造棟への投資は上記のとおり東芝メモリの単独投資となるが、従来からメモリの生産は東芝メモリが行っているため、本件は、メモリ事業における生産に影響を与えず、開発などの各種契約にも影響を与えないとしている。