プライメタルズ テクノロジーズは6月27日、中国の鉄鋼メーカーである山東鋼鉄集団日照有限公司(Shandong Iron & Steel Group Rizhao Co., Ltd、山鋼日照)より、4.3m厚板圧延機ラインの済南工場から日照工場への移設工事、並びに移設後のアップグレード工事を受注したと発表した。この圧延機は、企業としての競争力強化と最終製品の品質改善を目的とした生産設備統合と設備アップグレードの第一弾として、山鋼日照の高品質製品拠点である日照工場に移設・統合される。移設工事は2018年内に完了予定。
山鋼日照は、山鋼日照の高品質製造拠点から中間製品の供給を受けて最終製品を製造するメーカーとして2009年に設立された山東鋼鉄集団の最重要子会社。今回の移設プロジェクトは、生産体制の再編成及び設備のアップグレードを目的として、山東鋼鉄集団が戦略的に意思決定したものであり、将来の市場需要に合わせて高品質な厚板を日照工場で生産可能となるなど、企業としての総合的競争力向上の打ち手となる。
移設対象の4.3m厚板圧延機は、プライメタルズテクノロジーズが 2010年に納入したもので、移設プロジェクトでは、5万トンを超える機械設備や電気機器、さらに千トンを超える配管の解体・再組立てを行い、山鋼日照の日照工場への再据付けが実施される。
プライメタルズテクノロジーズは、この済南から日照への移設に加えて、既存のソフトウェアに容易に組み込み可能なアップグレードとして、レベル2の制御システムへのアップグレード、完全自動で運転制御パラメータを取得する機能を備えたモーゴイル全体補償モデルシステムなどの最新技術を含む総合パッケージを提供し、移設工事に関する基本及び詳細エンジニアリング、新設備の納入、および据付指導と試運転を担当する。
プライメタルズテクノロジーズ(Primetals Technologies,Limited)は本社を英国、ロンドンに置き、金属鉄鋼産業にとって、エンジニアリングやプラント建設全般の、世界的リーダーかつライフサイクル・パートナー。電機、オートメーション及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービスの一式を提供。鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野部門にも最新の圧延ソリューションを届ける。
三菱重工グループで、日立製作所、IHIが資本参加している三菱日立製鉄機械と、シーメンス・グループのシーメンス VAI メタルズテクノロジーズ社の統合により発足した。出資比率は三菱日立製鉄機械が51%、シーメンスが49%。従業員数は全世界で約7,000人。
公式ウェブサイト:http://www.primetals.com/en/Pages/Home.aspx
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