ヤマザキマザック、本社大口製作所のスマート化が完了

ヤマザキマザックは5月8日、最新のIoT・自動化技術を活用して、本社工場である大口製作所をスマート・ファクトリー化し、「Mazak iSMART Factory?」として稼働を開始させたと発表した。投資額は約100億円。
マザックは、1980年代よりフレキシブル生産システムを応用した無人化工場に取り組み、1998年にはITを活用して工場内をネットワーク化する「サイバーファクトリー」を完成させるなど、工場の自動化・ネットワーク化を早くから推進してきた。
「Mazak iSMART Factory?」は、従来の「サイバーファクトリー」のコンセプトをさらに昇華させ、最新のIoT技術を活用して工場内のすべての生産活動をデジタルデータ化し、可視化・分析による改善や、基幹システムとのデータ連携、AI技術の応用などによって、生産の自律的な最適化を行う「高度なデジタル製造の実現」を目指している。
今回、「Mazak iSMART Factory?」化が完了した大口製作所では、自社製・他社製を問わず、すべての設備機械や周辺装置を、製造業向けオープン通信規格「MTConnect」を採用したネットワーク接続装置「MAZAK SMARTBOXTM」を経由して安全に接続しネットワーク化している。また、人の作業情報もタブレット端末等のIT機器を用いてデジタルデータ化することで、工場全体の生産活動の可視化や製造ビッグデータの収集を行っている。
可視化による気づきやデータ分析を現場にフィードバックすることで、生産性や品質の向上・改善を行い、さらにERP(統合基幹システム)と連携することで、高度なトレーサビリティや工場運営全体の最適化を実現している。
「Mazak iSMART Factory」は今後、大口製作所に続いて国内外のすべての自社工場に展開され、常にその時点の最先端技術を取り入れ進化を続けていく。
マザックは、「Mazak iSMART Factory」を通じて、自社での「高度なデジタル製造の実現」だけでなく、顧客に対しての「新しい価値の創出・提供」を行っていく。昨年より販売を開始している安全・確実に工場内をネットワーク化する「MAZAK SMARTBOXTM」や可視化ソフトウェア「Smooth Monitor」、先日発表した複合加工機の自動化システムと自動倉庫システムを融合したスマート生産システム「MAZATECSMS」などのような、新たな製品やサービス・ソリューションを自社の「Mazak iSMART Factory」で実証し、顧客へ提供していく。

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