IHI、マレーシアでアンモニア専焼ガスタービン実証へ、ペトロナスとジェンタリと協力契約締結

IHIは4月10日、マレーシア国営エネルギー企業ペトロナス(PETRONAS)グループおよびジェンタリ(Gentari)と、アンモニア専焼ガスタービンの実証に向けた共同実証協力契約を締結したと発表した。実証では同社製「IM270ガスタービン」を用い、2027年度に商用プラント導入を見据えた世界初のアンモニア専焼ガスタービンの実証を目指す。

実証プラントは、マレーシア・トレンガヌ州にあるペトロナス ケミカル(Petronas Chemicals)グループの拠点内に建設する計画。ジェンタリ傘下のジェンタリ ハイドロジェン(Gentari Hydrogen)とともに、アンモニア燃料による発電技術の確立と商用化に向けた検証を進める。

アンモニアは燃焼時にCO₂を排出しない次世代燃料として注目されており、ガスタービンへの適用は発電分野における脱炭素化の有力な手段とされる。今回の取り組みでは、IHIとペトロナスグループが持つエネルギー分野の技術・運用ノウハウを融合し、アジア大洋州地域におけるアンモニアバリューチェーンの構築と拡大を図る。

また、3社はアンモニアの製造・輸送・利用までを含むサプライチェーン全体での相乗効果創出に向けた検討でも合意しており、エネルギー転換に向けた包括的な連携を進める。

なお本事業は、AZEC(アジア・ゼロエミッション共同体)首脳会合において案件登録されたほか、経済産業省の「グローバルサウス未来志向型共創等事業(大型実証・ASEAN)」にも採択されている。契約締結に際しては、同省関係者立会いのもと記念式典も実施された。

さらに、マレーシア政府が掲げる「国家エネルギー移行ロードマップ」および「水素経済・技術ロードマップ」にも合致するプロジェクトであり、同国の脱炭素政策や水素社会の実現にも寄与する見込み。

IHIはこれまで50年以上にわたりマレーシアのエネルギーインフラ整備に関与してきた実績を持つ。今後も同国政府やペトロナスグループと連携し、クリーンアンモニアの活用拡大とアジア大洋州地域の脱炭素化に向けたソリューション展開を強化していく考え。

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