・トルコ拠点で製鋼全設備をデジタル統合、操業安定性・品質・エネルギー効率を向上
プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies)は4月9日、トルコの一貫鉄鋼メーカーであるカルデミル(Karabük Demir Çelik)のカラビュック拠点における製鋼工場のオートメーション環境更新工事を受注したと発表した。
本プロジェクトでは、LD転炉(BOF)3基、レードル炉(LF)4基、真空脱ガス装置(VD)1基を対象に、レベル2の統合プロセス最適化システムを導入し、製鋼工場全体のデジタル化を推進する。各転炉は1ヒート120トンの装入量に対応する。
今回導入される「製鋼統合デジタル基盤」は、BOF・LF・VDの各設備を単一のデジタルアーキテクチャ上に統合し、冶金データ、運転データ、生産計画データを一元管理するもの。これにより、共通インターフェースと標準化された操作手順のもと、データ整合性やプロセス実行性、シフト間・工程間の運転透明性を高める。
カルデミルでは従来、設備ごとに異なるシステムを運用しており、プロセス最適化やデータ整合性に課題があった。今回の更新により、製鋼プロセス全体の最適化とデジタル連携強化が図られる。
また、本システムの導入により、LD転炉における再吹錬の削減、二次精錬でのエネルギー使用量低減、歩留まり向上、生産性向上などが期待されている。
システム面では、BOF Optimizer、LF Optimizer、VD Optimizerなどの高度なプロセスモデルを統合。動的モデルによる吹錬制御や、合金添加・脱酸・脱硫のクローズドループ制御、真空脱ガスのリアルタイム最適化などにより、鋼材品質の安定化と清浄度向上を実現する。
同プロジェクトは、カルデミルのデジタル化戦略における重要なマイルストーンであり、これまでの焼結設備向けオートメーション更新に続く取り組みとなる。両社はこれまでも複数のプロジェクトで協業しており、今回の受注により関係を一層強化する。
■プロジェクト概要
・顧客:カルデミル(Karabük Demir Çelik)
・場所:トルコ・カラビュック拠点
・対象設備:LD転炉(BOF)3基、レードル炉(LF)4基、真空脱ガス装置(VD)1基
・内容:製鋼工場向け統合プロセス最適化システム(レベル2)の導入およびオートメーション更新
・主な機能:製鋼統合デジタル基盤(データ統合、プロセス最適化、共通インターフェース)
・主な効果:操業安定性向上、エネルギー効率改善、歩留まり向上、生産性向上、鋼材品質向上
・特徴:BOF/LF/VDの全設備を単一アーキテクチャで統合、リアルタイム最適化制御を実現