・限られた人数でも、省力化と顧客満足度向上を実現
FUJIは4月9日、同社のスマートロッカーシステム「Quist」を導入する米穀店・米蔵家(愛知県知立市)が、第35回 令和7年度「優良経営食料品小売店等表彰事業」で最高賞の農林水産大臣賞を受賞したと発表した。都度精米・都度販売の独自モデルと「Quist」の活用が評価され、少人数運営でも省力化と顧客満足度向上を両立している。
■受賞の概要
米蔵家は、公益財団法人 食品等持続的供給推進機構が主催する表彰事業で農林水産大臣賞を受賞した。受賞理由には、店舗兼倉庫内で展開する「ストックヤードシステム」と、補助金を活用して導入した「Quist」による独自性の高い米穀販売の仕組みが挙げられている。
■独自の販売モデル
同店は創業当初から、従来型の米穀店の運営では将来の安定性に課題があると捉え、コーヒーチケットの仕組みをヒントに「ストックヤードシステム」を構築した。顧客があらかじめ30kg単位で米を購入し、必要な分だけ都度精米して受け取る方式で、在庫を抱えすぎずに顧客ごとの保有量をデータで管理している。これにより、利用者は常に新鮮な精米したての米を受け取れ、事業者側も前受け金による資金面の安定を確保できる。
■Quist導入の経緯
2021年、新型コロナウイルス感染症の影響で来店客数が減少する中、米蔵家は非接触・非対面での受け渡し手段として「Quist」を採用した。導入には知立市商工会の支援のもと、「小規模事業者持続化補助金(コロナ特別対応型)」が活用された。感染対策だけでなく、店頭での待ち時間短縮や、対面対応に不安を持つ顧客への利便性向上にもつながったという。
■導入効果
米蔵家では「Quist」を店頭に設置し、都度精米・都度販売の受け渡しに活用している。導入当初は非対面・非接触が主目的だったが、現在は店舗運営の効率化を支える基盤となっており、従業員3.3人という少人数体制でも省人化と顧客満足度向上を実現している。具体的には、受け渡し待ち時間の解消、混雑状況の問い合わせ電話の削減、電話対応や精米作業への集中、顧客層の拡大といった効果が出ている。
■Quistの特徴
「Quist」は、バーコードやQRコードを使った簡便な受け渡し、クラウドによるロッカーのリアルタイム管理・監視、他システムとのデータ連携に対応する柔軟なI/Fを備える。さらに、IPX4の防水規格に加え、耐震・耐風試験も実施しており、屋外設置にも対応する。制御ユニットへのロッカーユニット増設も可能で、冷蔵・冷凍ユニットもラインアップする。
■今後の展開
FUJIは、労働力不足や物流課題、働き方改革への対応を背景に、「Quist」を単なる受け渡しの省人化装置にとどめず、受け渡し業務の最適化や工場DXなど多様な用途へ展開していく方針だ。今後も顧客の課題や新たなニーズに応じたソリューションの企画・開発を進め、デジタル技術を活用した業務効率化と付加価値創出を支援するとしている。
コメントを投稿するにはログインしてください。