日機装、水素CGS向け液化水素ポンプを納入、次世代水素燃料供給システム実証に参画

日機装は4月7日、川崎重工および神戸製鋼が神戸市ポートアイランド地区で進める水素コジェネレーション(CGS)向け実証プロジェクトに、液化水素ポンプスキッドを納入したと発表した。世界初となる次世代水素燃料供給システムの中核機器として採用されており、水素エネルギーの高度利用に向けた重要な取り組みとなる。

本件は、NEDO補助事業「水素CGSの地域モデルにおける水素燃料供給システムの効率化・高度化に向けた技術開発」の一環として実施されているもの。神戸水素エネルギーセンターに設置された水素ガスタービン発電実証設備をベースに、液化水素ポンプ、IFV(中間媒体式液化水素気化器)、水素ガスタービンを組み合わせた供給システムの設計・運用ノウハウの確立を目指している。

今回納入された液化水素ポンプは、日機装グループのクリーンエナジー&インダストリアルガス(Clean Energy & Industrial Gases)事業が手掛ける製品で、これまでに世界で450台以上の納入実績を持つ。液体状態の水素を高効率で高圧まで昇圧できる点が特長で、気体圧縮方式と比較して消費動力を抑制でき、発電設備全体の省エネルギー化と運用コスト低減に寄与する。

また、日本市場向けには高圧ガス保安法などの法規・規格への適合が求められるが、本案件では同社のエンジニアリング部門が設計最適化を実施。極低温領域における安全性・信頼性・効率性を確保した液化水素ハンドリングを実現した。

川崎重工は、液化水素ポンプによる臨界圧力以上への昇圧とIFVを組み合わせた次世代システムの運転をすでに開始しており、本実証は将来的な大規模水素発電や地域エネルギーモデルの構築を見据えたものとなる。

日機装は、米国CE&IGグループとの事業統合を通じて極低温技術およびクリーンエネルギー事業の強化を進めており、今回の案件はその成果を具体化した事例と位置付ける。今後もグローバルで培った技術と国内対応力を融合し、水素サプライチェーン関連製品・サービスの拡充を図る方針だ。

同社は、こうした取り組みを通じてカーボンニュートラル社会の実現への貢献を目指すとしている。

■プロジェクト概要
項目:内容
事業名:水素CGSの地域モデルにおける水素燃料供給システムの効率化・高度化に向けた技術開発
実施主体:川崎重工、神戸製鋼(NEDO補助事業)
実施場所:神戸市ポートアイランド地区(神戸水素エネルギーセンター)
主設備:液化水素ポンプ、IFV(中間媒体式液化水素気化器)、水素ガスタービン
日機装の役割:液化水素ポンプスキッドの供給および設計最適化
目的:水素燃料供給システムの効率化・高度化と運用ノウハウの確立

ニュースリリース