北川鉄工所は4月6日、同社が開発した「生コンクリートスラッジ水 高度利用システム」が、第10回ものづくり日本大賞(製品・技術開発部門)において中国経済産業局長賞を受賞したと発表した。受賞は3月23日付。
今回の受賞技術は、生コン工場で発生するスラッジ水(セメントを主成分とする排水)の有効活用を目的に開発されたもの。国内では同スラッジ水の発生量が年間約110万トン(乾燥重量)に達すると推定され、その多くが埋立処分されていることが課題となっていた。
同社の技術は、スラッジ水中におけるセメントの水和反応と硫酸イオン濃度の相関に着目。これに、凝結遅延剤の濃度管理技術を組み合わせることで、水和反応の進行を数日間抑制することに成功した。これにより、スラッジ水中のセメントを翌日以降の生コンクリート製造に再利用することが可能となった。こうした手法は業界初で、2024年3月改正のJIS規格にも採用されている。
同技術は、セメント製造に伴うエネルギー使用量の削減に寄与し、脱炭素社会の実現に貢献するものと位置付けられる。今後は国内展開に加え、海外の建設分野への展開も視野に入れ、持続可能な社会の構築への寄与を図る。
サンテックカンパニー プラント統括部 開発課の勝部英一氏は、「中国経済産業局長賞という名誉ある賞をいただき感謝している。共同研究者や業界関係者の支援により実用化できた。今後も社会貢献に資する技術開発に挑戦したい」とコメントした。
受賞メンバーは勝部英一氏のほか、新大軌氏(島根大学)、塚田雄一氏(東亜ディーケーケー)、砂田栄治氏(まるせ)、城國省二氏(元広島地区生コンクリート協同組合)。