中国の大手建機メーカー、中联重科股份有限公司(Zoomlion、本社:湖南省長沙市)は3月30日、2025年年次報告を発表した。売上高は前年比14.58%増の521.07億元、親会社株主に帰属する当期純利益は同38.01%増の48.58億元と増収増益を達成した。粗利益率は28.04%で安定を維持し、純利益率は9.32%と1.58ポイント改善した。営業キャッシュフローは48.74億元(同127.53%増)と大幅に伸長し、純利益に対する比率は100%に到達、近年で最高水準となった。在庫などの主要指標も改善し、量・質ともに成長を実現した。配当については、10株当たり2元(税引前)の期末配当を予定し、中間配当と合わせ年間4元とする計画。
※1元は、約23円。
同社は2025年も「関連多角化・グローバル化・デジタル化」を軸とする戦略を継続し、高付加価値化、知能化、グリーン化への転換を加速。従来の「景気循環型」から「成長志向・技術主導型」企業への移行を進める。
■主力・新興・将来分野の三本柱で成長加速
2025年は産業分野横断の多角化戦略を加速し、主力分野と新興分野の相乗発展による成長構造を構築した。主力分野が基盤を支え、新興分野が新たな成長極として台頭、さらに具現化インテリジェントロボットが第三の成長曲線を形成しつつある。
主力分野では、コンクリート機械、エンジニアリングクレーン、建設用クレーンの3事業が海外展開を強化し、輸出売上は20%以上増加。国内市場でも地位を維持しつつ、規模・収益ともに拡大した。新エネルギー型ミキサー車やクローラクレーンは大幅な成長を達成した。
新興分野では、土工機械の売上が約45%増加し、1,000億元規模に到達。小型から大型までの油圧ショベル製品群を強化し、超大型グリーン鉱山技術でも優位性を確立した。鉱山機械は全工程での高付加価値化を進め、海外では新たに99鉱山へ導入、売上は300%以上増加した。高所作業機械では超高所分野で価格決定力を持ち、海外市場でシェア拡大を進めている。ハンガリー工場も稼働を開始した。農業機械では世界4大農業シーン向けのトータルソリューション構築を進め、海外売上は20%以上増加した。
■ロボット分野を将来の成長軸に
具現化インテリジェントロボットでは、車輪型ヒューマノイド、二足歩行型、四足歩行型ロボット犬など3カテゴリ6製品を開発。スマート工場で組立、仕分け、搬送、検査などの工程で実証を進めており、量産化に向けた開発を加速している。ロボット専用工場の建設も開始し、小ロット生産へ段階的に移行する計画。
■海外売上比率58%、ローカル化を加速
海外売上は過去4年間で年平均52%成長し、2025年は305.15億元(前年比30.52%増)に拡大。売上構成比は58.56%と7.15ポイント上昇した。アフリカ、東南アジア、豪州・ニュージーランドで成長が顕著で、中東や欧州、米州でも改善が進んだ。
同社は「エンドツーエンド・デジタル・ローカル化」を軸に海外直販体制を強化。海外拠点は430カ所以上、サービス・部品拠点は220カ所以上に拡大し、170以上の国・地域で事業を展開する。海外従業員は9,000人超(うち現地採用約6,000人)。さらに、イタリア、ドイツ、メキシコ、ブラジル、トルコ、米国、ハンガリー、インドなどで10カ所以上の生産拠点を運営し、グローバル供給網を強化している。
海外市場の高収益性と規模拡大により、全事業の成長機会が拡大するとともに、業績の安定性と可視性も向上している。
■高水準の株主還元を継続
配当は年間で10株当たり4元(配当性向71.21%超)と業界高水準を維持。上場以来、累計配当は約306.1億元(28回実施)、配当性向は約47%に達する。加えて、約50億元規模の自社株買いも実施しており、株主還元を強化している。
■業界環境と今後の展望
業界では「第15次五カ年計画」の開始に伴い、中国国内需要の回復と海外需要の拡大が見込まれている。グローバル化、高付加価値化、電動化、知能化が主要テーマとなる中、中联重科は多角的な事業ポートフォリオと成熟した海外体制、電動化・知能化技術で優位性を有する。
新興分野の成長やロボットなど将来分野の事業化が進む中、同社は持続的かつ高品質な成長を実現し、企業価値の向上を図る方針。
コメントを投稿するにはログインしてください。