三一重工、2025年売上は14.4%増の約897億元(約2兆631億円)

中国の大手建設機械メーカー、三一重工(本社:北京市)が3月30日付で発表した2025年(1~12月)決算報告によると、営業収入(売上高)は前年比14.4%増の約897億元(約2兆631億円)、営業利益は同42.0%増の99億3,600万元(約2,285億円)、上場企業株主に帰属する純利益は同41.2%増の84億800万元(約1,682億円)となった。(1元約23円で換算)

三一重工2025年データ

以下、2025年年度報告から編者が抜粋

■2025年の経営状況

三一重工は、2025年の事業環境については、中国経済が高品質成長を基調に安定的に推移し、マクロ政策の効果が継続的に発現したと総括した。国内市場では、高規格農地整備や水利インフラ投資の拡大、新エネルギー設備の更新需要の商業化が進展したことで、建設機械市場は「周期的な底打ち」から「構造的回復」段階へと移行した。一方、海外市場は高い成長が続き、アフリカや東南アジアなど新興地域での鉱業・インフラ投資の拡大を背景に、輸出が大きく伸長した。

こうした環境のもと、同社は売上高897億元(前年比14.4%増)、純利益84.1億元(同41.2%増)を計上し、収益性の大幅な改善を実現した。営業キャッシュフローは199.8億元(同34.8%増)と過去最高を更新し、財務体質の強化も進んだ。  

■ 主力製品の市場地位も堅調
主力製品の市場地位も堅調で、油圧ショベルおよびコンクリート機械は国内シェア首位を維持し、世界シェアも拡大した。加えて、電動ミキサー車や電動ダンプトラックなどの新エネルギー製品が急成長し、売上高は86.4億元(同115%増)に達した。

製品別では、油圧ショベルの売上高が345.4億元で国内販売台数15年連続首位、コンクリート機械は157.4億元で世界首位を維持。クレーンは155.6億元と世界シェアを着実に伸ばし、道路機械は海外を中心に30%超の成長、杭打機械も国内トップシェアを堅持した。

■ 海外売上高は558.6億元(同15.1%増)で全体の64%

グローバル戦略も着実に進展した。2025年の海外売上高は558.6億元(同15.1%増)で、全体の64%を占めた。同社は「グループ主導・現地経営・サービス先行」を基本方針に掲げ、400社超の海外拠点・代理店網を構築。129カ国で顧客プラットフォーム「マイサニー(MySANY)」を展開し、サービス効率と顧客体験の向上を図っている。

また、グローバル大口顧客向けに専任組織を新設し、鉱山大手や国際インフラ請負業者などに対する営業・サービス体制を強化。研究開発面では世界各地での開発体制を強化し、2025年は60機種を市場投入した。地域別ではアジア・オセアニアが238.9億元(同16.2%増)、欧州125億元(同1.5%増)、米州111.6億元(同8.5%増)、アフリカ83.1億元(同55.3%増)と、特にアフリカで高成長を示した。海外事業の粗利率も31.7%(同2ポイント改善)と着実に向上している。

■2026年の戦略

今後の戦略としては、「グローバル化」「数智化(デジタル・インテリジェント化)」「低炭素化」の3軸を掲げる。グローバル化では海外事業体制の高度化と現地化を推進し、持続的な国際競争力の確立を図る。数智化では、データ基盤を活用したスマート製品・スマート製造・スマート運営を強化し、AI活用による製品開発や無人化ソリューションの高度化を進める。低炭素化では、電動・ハイブリッド・水素関連技術の開発を加速し、環境対応製品の拡充を図る。

2026年は引き続き高品質成長を基本方針とし、海外市場の開拓、研究開発力の強化、品質管理の高度化を推進する。特に高付加価値製品の拡販や大口顧客への対応強化により収益力を高めるとともに、与信管理や在庫管理の徹底によるリスク抑制を図る方針。また、人材面ではグローバル・デジタル・低炭素分野に対応できる人材の育成・確保を進め、企業競争力の基盤強化を図る。

三一重工の2025年報(上海証券取引所コード600031)