DMG森精機、5軸制御立形マシニングセンタ「NMV」第2世代を投入、高速主軸と剛性向上で生産性を大幅強化

DMG森精機は3月30日、5軸制御立形マシニングセンタの新製品「NMV 3000/5000 DCG 2nd Generation」の販売を開始した。設計改良と新技術の導入により加工能力と自動化対応力を高め、工程集約と長時間連続稼働を実現することで、生産現場の効率化を支援する。

NMVシリーズは、従来複数台で行っていた加工工程を1台に集約できる点を強みとし、2006年の発売以来、航空・宇宙、金型、半導体、モビリティ分野など幅広い産業で採用されてきた。今回の第2世代機は、人手不足や高精度・複雑形状加工への対応といった課題に対し、同社が推進する「MX(マシニング・トランスフォーメーション)」の中核機種として位置付けられる。

基本構造には、振動抑制と高加速度を両立するDCG(重心駆動)を継承。Y軸・Z軸にツインボールねじを採用し、移動体の重心を最適に制御することで加工安定性を向上させた。さらにY軸構造の強化により、従来機比で剛性を約49%向上(NMV5000)している。

主軸には新たに高速主軸「speedMASTER」を標準搭載し、最高回転速度を従来の12,000min⁻¹から20,000min⁻¹へ引き上げた。アルミ加工では切りくず排出量が従来比2.67倍に向上するなど高能率加工を実現するほか、30,000min⁻¹仕様(オプション)も用意する。主軸の加減速性能や送り軸の加速度、工具交換時間の改善により、サイクルタイムは従来機比で約17%短縮した。

操作系には「ERGOline X with CELOS X」を採用し、タッチパネルとキーボード入力を融合した直感的なユーザーインターフェースを実現。「セットアップアシスタント」により段取り時間の短縮にも寄与する。

加工機能面では、歯車加工ソリューション「Gear Production⁺」(オプション)に対応し、荒加工から研削までを1台で完結。専用機工程の集約を可能とした。

自動化対応も強化しており、自動ワーク交換装置(AWC)やパレットチェンジャ、ロボットシステム「MATRIS」、工具集中管理システム(CTS)などと連携。多品種少量生産や夜間無人運転に対応し、設備稼働率の向上を図る。

さらに、長時間連続運転の障害となる「加工3悪(切りくず・クーラント・ミスト)」への対策も充実。切りくず排出性に優れたステンレスカバーを標準装備するほか、微細スラッジを効率回収する「zero-sludge COOLANT Tank」やミスト回収装置「zeroFOG」(いずれもオプション)を用意し、安定稼働を支える。

環境面では、消費電力とCO₂排出量の可視化と削減を図る「GREENMODE」を標準搭載し、省エネ運転を支援する。

同社は、新機種の投入により工程集約と自動化を一体で提案し、顧客の生産性向上と持続可能なものづくりの実現に貢献するとしている。

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