カヤバ(KYB )は3月31日、油圧機器に使用される作動油の状態をリアルタイムで監視し、設備の安定稼働と保全業務の効率化を支援する「油状態診断システム」の提供を開始すると発表した。
近年、製造業を中心に設備の老朽化や保全人材不足が深刻化する中、SDGsやカーボンニュートラルへの対応も含め、設備メンテナンスの高度化・効率化が求められている。同社はこうした課題に対応するため、作動油の状態を「見える化」し、設備状態の把握を可能とする同システムを開発した。
同システムは、油の比誘電率および導電率を高精度に計測する油状態センサに、IoTプラットフォームおよび専用Webアプリケーションを組み合わせたサービスとして提供する。導電率と比誘電率を常時監視することで油の状態を数値化し、ユーザーはWeb上で直感的に状況を把握できる。
特に導電率については高感度測定を実現しており、微細な油状態の変化を早期に検知できる点が特長。これにより、設備トラブルの予兆把握や突発停止のリスク低減に寄与する。
また、同社が取得データを常時監視し、異常兆候を検知した場合にはレポートとして通知する診断サービスを提供するため、ユーザー側に専門知識がなくても適切な判断を行える。さらに、グループ会社による油の性状分析サービスと組み合わせたオプションも用意し、エビデンスに基づく高度な診断・分析にも対応する。
主な用途としては、工場設備や各種油圧機器における作動油の状態監視、劣化管理や交換時期の最適化、予防保全の高度化、メンテナンス業務の省人化・効率化などを想定している。
提供形態は、油状態センサ、通信端末、Webアプリ、診断サービスを組み合わせた月額サービス。対象市場は工場設備や各種油圧機器分野など幅広い産業用途を見込む。
カヤバは同システムを通じて、設備の安定稼働とライフサイクル価値の最大化に貢献するとともに、今後は適用分野の拡大を進めていく方針。
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