産業機械 、2026年度受注は過去最高更新へ、外需堅調も成長は鈍化、機種別の二極化が鮮明に

日本産業機械工業会は3月27日、2026年度の産業機械受注見通しを発表した。2026年度の受注総額は7兆8,022億円(前年度比3.8%増)と見込み、1996年度を上回り過去最高を更新する見通しとなった。

内需は4兆8,203億円(同4.4%増)、外需は2兆9,819億円(同2.9%増)を見込む。外需は過去最高を更新する一方、全体としては2025年度の大幅増(同30.7%増)から伸び率は鈍化し、成長は小幅にとどまる見通し。

■2025年度は外需主導で大幅増
2025年度の受注は、外需を中心に大きく拡大し、総額は7兆5,138億円(同30.7%増)と過去最高を更新する見込み。

ボイラ・原動機、化学機械、タンクなどエネルギー・プロセス系機種が海外大型案件を背景に大きく伸長し、全体を牽引した。一方、自動車向けは需要減が続き、機種ごとのばらつきが拡大。設備コスト高や投資採算性の悪化を背景に、一部で投資判断の遅れも目立った。

内需はGX(グリーントランスフォーメーション)対応や老朽更新、省力化需要が下支えしたが、建設費や資材価格の高止まり、人手不足などが制約要因となった。外需はLNG、石油化学、発電、製鉄などの大型プロジェクトが拡大し、成長を強く牽引した。

■2026年度は「高水準維持も伸び鈍化」

2026年度は、前年度の高水準の反動もあり、総じて底堅さを維持しつつも伸びは緩やかとなる見通し。

内需はGX関連、インフラ更新、省力化投資など基礎需要が継続するものの、建設コストや金利上昇、人材不足の影響から、着工遅延や投資先送りが一部で見込まれる。鉄鋼分野では海外シフトが続き、国内投資は弱含みが続く見通しだ。

外需は、LNG、石油化学、発電、半導体、製鉄設備などの大型案件が継続し、引き続き市場を下支えする。特に化学機械、タンク、圧縮機などプロセス系機種や半導体関連設備が牽引役となる見込み。ただし、地政学リスクや関税政策、資材供給の不確実性には引き続き留意が必要としている。

■機種別では明暗、二極化が継続

機種別にみると、分野ごとの方向性の違いが一段と鮮明となる。

成長分野では、化学機械(前年度比5.5%増)、圧縮機(同8.0%増)、ポンプ(同4.5%増)などが堅調。脱炭素関連投資やLNG・石油化学案件、半導体関連需要が支えとなる。

一方、ボイラ・原動機は前年度の反動で微減(同0.8%減)、運搬機械や金属加工機械も弱含みとなる見通し。プラスチック加工機械は回復局面に入るものの、小幅増にとどまる。

■今後の注目テーマ
今後の需要を支える分野としては、以下のテーマが挙げられる。

・カーボンニュートラル対応(LNG、水素、アンモニア、CCUS)
・次世代半導体関連設備
・省力化・自動化投資
・上下水・廃棄物処理などインフラ更新

これらの分野では投資が集中しやすく、機種間の「勝ち負け」がより明確になる見通し。

同工業会では、「外需の底堅さと国内の更新需要が全体を下支えする一方、機種ごとの増減差が拡大する構図が続く」としており、2026年度は高水準を維持しつつも、構造的な二極化が一段と進む年になるとみている。

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