大阪チタニウムテクノロジーズ、スポンジチタン増産投資、60億円増額へ

・建設資材・労務費の高騰が直撃 総額390億円に上方修正、2027年度完了へ

大阪チタニウムテクノロジーズ(兵庫県尼崎市)は3月16日、2024年9月に発表したスポンジチタン生産能力増強計画について、設備投資額を当初の約330億円から約390億円へ、60億円(約18%増)引き上げると発表した。3月13日開催の取締役会で正式決議した。

■原材料・労務費の高騰が計画を直撃

増額の主な要因は、昨今の建設資材価格の上昇と、労働コストおよび施工・管理費の増加だ。同社は本社・尼崎工場の既存インフラを活用したスポンジチタン増産投資を推進しているが、マクロ経済的なコスト上昇圧力が計画策定時の想定を超える水準となり、投資額の見直しを余儀なくされた形だ。国内建設市場では近年、資材・人件費の高騰が大型設備投資案件全般に影響を及ぼしており、同社の今回の増額修正もその流れを受けたものといえる。

■2027年度完了目標は維持 スケジュールに変更なし

投資額は膨らんだものの、完了目標は2027年度中のまま据え置かれた。同社は「新設・増設工事は計画通りに進んでいる」とし、コスト増加を踏まえながらも効率的な費用管理を徹底する方針を強調した。

今回の設備投資が完了すれば、スポンジチタンの生産能力は大幅に拡大する見通しで、同社チタン事業の競争力強化と、チタン業界全体の発展への貢献が期待される。

■当期業績への影響は軽微と判断
同社は今回の投資額変更が2026年3月期の業績に与える影響は軽微と判断しており、翌期以降の業績への影響については、開示すべき事項が生じた場合に速やかに公表するとしている。

スポンジチタンは航空機エンジンや機体フレームなど高信頼性が求められる用途向けに需要が拡大しており、供給体制の拡充は業界全体の課題でもある。大阪チタニウムテクノロジーズは国内有数のスポンジチタンメーカーとして、今回の能力増強により一層の存在感を高めることが期待される。

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