三菱重工業 京都大学に産学共同講座を開設、GTCC効率70%超級の革新燃焼技術を共同研究

三菱重工業は3月30日、京都大学と共同で「三菱重工 革新的燃焼ダイナミクス講座」を設置し、ガスタービンコンバインドサイクル(GTCC)の高効率化とカーボンニュートラル燃焼技術の開発に向けた研究を開始すると発表した。講座は4月1日付で開設され、次世代の燃焼技術確立と人材育成を両輪で推進する。

世界的に電力需要が拡大する中、電動化の進展や生成AI普及によるデータセンター増設を背景に、電力の安定供給と脱炭素の両立が重要課題となっている。こうした中でガスタービンは、高効率かつ出力調整力に優れ、再生可能エネルギーを補完する基幹電源として存在感を高めている。今後は水素などの脱炭素燃料への対応も含め、カーボンニュートラル社会を支える中核技術としての役割が期待される。

今回設置する講座では、GTCC効率70%超級の実現を視野に入れた革新的燃焼技術の研究を進める。実機現象を再現可能な燃焼試験装置を導入し、高度な計測技術と数値シミュレーションを組み合わせることで、燃焼現象の解明と新たな燃焼コンセプトの創出に取り組む。

研究対象はGTCCにとどまらず、ロケットエンジン燃焼、超音速燃焼、レシプロエンジン燃焼など幅広い分野に拡張し、基礎研究から社会実装までを見据えた取り組みとする。これにより、学術的成果と産業応用の両立を図るとともに、ハードテック分野における次世代人材の育成にもつなげる。

同講座の専任教員には堀部直人・京都大学特定教授が就任し、黒瀬良一教授、林潤教授が兼任として参画。産学連携の枠組みを活用し、長期的な研究基盤の構築を進める。

三菱重工は本取り組みを通じて、同社の成長戦略である「Innovative Total Optimization(ITO)」のもと、エネルギー分野における技術領域の拡大と全体最適を推進し、世界トップレベルの製品・技術の創出を目指す。

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