三井金属(東京都品川区)は3月27日、アトマイズ銅粉の生産能力増強を目的に、彦島製錬(山口県下関市)に新たな製造ラインを導入すると発表した。MLCC(積層セラミックコンデンサ)向けを中心に需要が拡大する中、供給体制の強化とBCP対応を図る。
同社はMLCC外部電極向け銅粉のトップメーカーであり、水アトマイズ法による微粒銅粉は高い球形度と優れた焼結性を特長とする。長年にわたり電子部品用途で採用が進んでいる。
近年はAI化の進展や家電のIoT化、自動車の電装化を背景にMLCC市場が拡大しているほか、銀価格の高騰に伴う省銀化ニーズの高まりにより、銀コート銅粉の芯材としての需要も増加。太陽光パネルや半導体部品向けの接合・放熱材料用途でも需要が伸長している。
今回の増強では、既存の神岡鉱業・神岡機能性粉体工場(岐阜県飛騨市)に加え、彦島製錬・彦島機能性粉体工場に新ラインを設置する。これにより複数拠点での供給体制を構築し、安定供給と事業継続計画(BCP)の強化を図る。新ラインの稼働開始は2027年10月を予定している。
同社は今後も市場動向を注視し、需要拡大に応じたさらなる能力増強も検討する方針。マテリアル分野での技術融合を通じ、持続可能な社会への貢献を目指すとしている。
■プロジェクト概要
・プロジェクト名:アトマイズ銅粉生産能力増強
・事業主体:三井金属
・実施会社:彦島製錬
・所在地:山口県下関市
・内容:アトマイズ銅粉の新規製造ライン導入
・既存拠点:神岡鉱業 神岡機能性粉体工場(岐阜県飛騨市)
・目的:需要拡大への対応、安定供給体制構築、BCP強化
・対象製品:アトマイズ銅粉(MLCC外部電極、銀コート銅粉用途など)
・稼働開始予定:2027年10月
・背景:AI化、IoT化、自動車電装化、銀代替需要の拡大
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