ボルボCE、技能人材不足に対応するグローバル施策「アイアン・ウィメン(Iron Women)」を本格展開

ボルボCE(Volvo Construction Equipment):2026年3月26日

ボルボCE は、建設機械分野における技能オペレーターや技術者、サービス人材の深刻な不足に対応するため、育成プログラム「アイアン・ウィメン(Iron Women)」をグローバル統一プラットフォームとして正式に位置付けた。単なる象徴的な取り組みではなく、人材供給力を拡張するための“事業インフラ”と位置付け、見過ごされてきた人材層の活用を通じて業界全体の成長を支える狙いだ。

ボルボCEのメルカー・ヤーンベリ社長(Melker Jernberg)は、「技能がなければ成長はない。それは極めて単純なことだ。どれほど高度な機械やソリューション、環境技術を開発しても、それを扱う人材がいなければ意味がない。アイアン・ウィメンは多様性そのものが目的ではなく、能力と成長を引き出す取り組みであり、業界全体の能力拡張につながる」と強調した。

■ウクライナとインドで実績

同プログラムは、ボルボ・トラックス(Volvo Trucks)が2016年に開始した取り組みを起源とし、これまで10カ国で700人以上の女性がプロドライバーとして就業している。ボルボCEは2024年、これを建設機械分野向けに展開し、ウクライナで女性向けの重機オペレーター育成プログラムを開始した。

同国では、研修機関イーティーエス・グループ(ETS Group)およびスウェーデンの非営利団体ベレドスカップスリフテット(Beredskapslyftet)と連携し、産業横断で1,000人の女性の再教育を目指す復興支援プロジェクトの一環として実施している。

2025年にはインドへ展開。高成長市場である一方、熟練労働力不足が課題となる同国において、販売代理店ポリューテック・エンジニアリング(Pollutech Engineering)、鉱山会社ケーシーシーエル(KCCL)、政府系インフラ教育機関アイアイアイシー・ケララ(IIIC Kerala)と連携し、①オペレーター認定、②現場技術者訓練、③工場技術者育成の3コースを提供している。

第1期生は就職率100%を達成し、顧客現場やディーラーで就業を開始。第2期として25人の女性がオペレーター訓練を修了し、就業段階に入っている。

参加者のラクシュミ・ナイク氏(Laxmi Naik)は、「私の出身地では女性がこうした職種に就くことは一般的ではなかった。当初は不安も大きかったが、研修と支援を通じて自分の可能性を見出すことができた。今では技能だけでなく、自信と将来を切り拓く力を得た」と語った。

■グローバル展開で人材供給力を強化

ボルボCEはこれらの実績を踏まえ、アイアン・ウィメンを地域的な試行から、グローバルに展開可能な人材育成モデルへと拡大する。各地域でオペレーターや技術者を育成することで、建機の稼働率向上や技術導入の加速、サプライチェーンの強靭化にも寄与するとしている。

ヤーンベリ社長は「モデルの有効性は実証された。今後は業界の変革スピードに合わせ、必要な地域で人材供給力を拡大していく段階にある」と述べた。

同社は2026年中に対象地域をさらに拡大する方針で、現在デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、フィンランドでの展開を検討している。

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