日立建機、26年4月1日付で大規模機構改革、研究開発・営業・IT部門を再編

日立建機は3月26日、2026年4月1日付の機構改革を発表した。研究・開発本部や生産・調達本部、グローバル営業本部など広範な組織を対象とする今回の再編は、事業ユニット間の機能統合と意思決定の効率化を主眼に置いたものと見られる。

■研究・開発本部を軸に開発機能を集約

今回の機構改革で最も大きな変化が見られるのが研究・開発領域。これまでコンストラクション、マイニングの各ビジネスユニットに分散していた開発設計部門を研究・開発本部へ一本化する。コンストラクションビジネスユニットの開発設計統括部は「コンストラクション開発設計統括部」に、マイニングビジネスユニットの開発統括部は「マイニング開発設計統括部」にそれぞれ改称のうえ研究・開発本部に編入される。
あわせてCTO室を新設し、これまで研究・開発本部が担ってきたオープンイノベーション推進室の業務を移管する。オープンイノベーション推進室そのものは廃止され、先端技術の探索・連携機能はCTO室に集約される形となる。

開発の企画・支援機能も整理される。開発統括室は「開発企画統括部」に改称し、新たに企画部を設置。その後さらに「開発支援統括部」に改称のうえ、知的財産部を編入する。製品マーケティング機能はコンストラクションビジネスユニットから研究・開発本部の開発企画統括部へ移管され、開発と市場戦略の連携強化を図る。

■生産・調達本部はグローバル戦略機能を強化

生産・調達本部ではグローバル生産・調達戦略部を新設し、国際的な生産・調達の戦略立案機能を明確に位置づけた。

生産技術面では、土浦・臨港・播州・龍ケ崎の各生産技術部を廃止し、その機能をコンストラクションビジネスユニット生産統括部およびマイニングビジネスユニット臨港製造部へ移管する。また、マイニングビジネスユニット内の生産統括部は廃止され、臨港製造部はマイニングビジネスユニット直下に置かれる。現場製造機能のさらなる直結化を狙った措置とみられる。

「モノづくり改革室」はTIPS統括部(Total Innovative & Inventive Production System)に改称。製造革新の取り組みを組織名に明示し、継続的な生産改革を推進する姿勢を示した。

■グローバル営業本部は販売・ソリューション機能を集約

グローバル営業本部では、これまでコンストラクションビジネスユニットの営業統括部に属していた複数の部署を同本部へ編入し、グローバルな営業機能の一元化を進める。第1・第2マーケット戦略部、米州戦略部、中国戦略・直轄営業部、セールスサポートメディア部などが新たに同本部の傘下に入る。

顧客接点の面では、代理店サポート部とDNA開発推進部を統合して「顧客サクセス推進部」を設置するとともに、「ソリューション推進部」を新設する。アフターサービスとデジタルソリューションの融合を意識した布陣といえる。また中国事業部の管理本部・技術本部は廃止される。

■DX推進本部はグローバルITサービス本部に衣替え

デジタル・IT部門も名称と体制の両面で刷新される。「DX推進本部」はグローバルITサービス本部に改称され、よりグローバルなIT基盤の運営・提供を担う組織として再定義される。ITサービス統括部やITガバナンス推進部は廃止し、情報セキュリティ機能は「グローバル情報セキュリティ部」として本部直下に集約。DX技術統括部は「技術統括部」に、ITソリューション統括部内のIDMS推進部は「グローバルSCMシステム推進部」にそれぞれ改称される。

■その他の部門

品質保証本部では品質管理戦略部が廃止される。サステナビリティ推進本部は「サステナビリティ本部」に改称され、CSR・環境推進部は「サステナビリティ推進部」へと名称を変える。部品・サービスビジネスユニットではサービスマテリアル開発部とサービス教育部を統合し、「サービスナレッジ推進部」とする。

今回の機構改革全体を通じて、事業ユニットに分散していた開発・営業・IT機能を本部レベルに集約する方向性が鮮明だ。建設機械市場のグローバル競争が激化するなか、意思決定の速度と横断的なリソース活用を高める狙いがある。詳細な人事については、下記、日立建機の公式ニュースリリースを参照されたい。​​​​​​​​​​

日立建機2026年4月の人事・機構改革