タダノ、秋田沖洋上風力向けに国産ダビットクレーン初採用

・風車プラットホーム向け荷役機器を開発、年間60台体制へ

タダノは3月19日、秋田県男鹿市・潟上市・秋田市沖の洋上風力発電事業向けに、風車プラットホームに設置されるダビットクレーンを開発し、受注したと発表した。国産品として量産化される初のダビットクレーンで、同案件は国内初採用となる。

本案件は、男鹿・潟上・秋田 Offshore Green Energy合同会社が推進する洋上風力発電事業で、鹿島建設からダビットクレーンの製造業務を受注したもの。再エネ海域利用法に基づく公募案件の中でも、着床式として最も早期の運転開始が予定されているプロジェクトとなる。

ダビットクレーンは、保守資材などを輸送船(CTV)から洋上風車のプラットホームへ荷役する設備で、過酷な海洋環境に対応する高い防錆性能(ISO 12944 CX)を備える。

同社はこれまでのクレーン開発で培った技術を基に、新規分野としてダビットクレーンの開発に着手。作業効率、安全性、メンテナンス性を重視した設計とし、洋上風力市場の要求に応える製品として仕上げた。これまで海外製が主流だった分野において、国産化を実現することで、政府が掲げる洋上風力の国内調達比率向上にも寄与する。

製造は高松工場で行い、年間60台の生産を計画。長期環境目標「2030」に基づく新製品として、同社の再エネ分野への取り組みの一環に位置付けられる。

主な製品特長は以下の通り。最大つり上げ荷重は2.98トンで、ワイヤロープ1本掛けで実現し、掛け替え作業を不要とした点が特徴。巻上速度は高速約26m/分、低速約13m/分とし、有義波高2mの条件下でも荷役作業が可能となる。操作は有線リモコンを標準装備し、無線リモコンや電動旋回はオプションで対応。作業半径は3〜7mの範囲で0.5m刻みの設定が可能で、多様なプラットホームに対応する。日本のクレーン構造規格に加え、欧州オフショア規格EN13852-3にも準拠し、CEマーク取得も予定する。

同社は1955年に日本初の油圧式トラッククレーンを発売して以来、クレーン分野のリーディングカンパニーとして事業を展開。近年はフル電動ラフテレーンクレーンの投入など電動化も推進しており、中期経営計画(2024~2026)のもと、環境対応製品の拡充を図っている。

■概要
・案件:秋田県沖洋上風力発電事業向けダビットクレーン
・受注先:鹿島建設
・事業主体:男鹿・潟上・秋田 Offshore Green Energy合同会社
・製品:風車プラットホーム用ダビットクレーン
・最大つり上げ荷重:2.98t
・特長:ワイヤロープ1本掛け、高速巻上、洋上対応防錆性能
・生産拠点:高松工場(香川県高松市)
・生産計画:年間60台
・位置付け:国産初の量産ダビットクレーン採用案件

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