メッツォ(Metso):2026年3月18日
メッツォは3月18日、ポンプ向けの「ライフサイクルサービス(LCS)」が世界市場で急速に浸透していると発表した。欧州、アジア太平洋、南北アメリカの主要地域で中小規模の複数年契約を相次いで締結しており、信頼性や安全性、性能向上を重視する需要を取り込んでいる。
同サービスは2025年秋に提供を開始したもので、性能ベースの複数年契約によりポンプの稼働率向上、部品寿命の延長、安全性強化、総保有コストの低減を図るのが特徴。2026年2月には、鉱山顧客向けにスラリーポンプ100台超を対象とした5年間のLCS契約を2件獲得した。
受注総額は非公表だが、契約期間や範囲に応じて数百万ユーロ規模に達するケースもあるという。
■ライフサイクル重視へのシフトが進展
鉱山・産業分野では、従来の単発的なポンプ購入から、安定稼働と継続的支援を重視するライフサイクル型サービスへの移行が進んでいる。
ロシャン・カダントーデ副社長(Roshan Kadanthode、ポンプサービス担当)は「顧客はポンプのライフサイクル全体を支えるパートナーを求めている。LCSは顧客の運用・財務目標に沿った性能ベースのアプローチで、ダウンタイム削減、効率向上、安全性強化、年間を通じた安定稼働の確保に貢献する」と述べた。
■稼働率・効率を定量的に改善
LCSの導入により、以下のような運用改善効果が見込まれる。
・ポンプ運転領域の最適化により、稼働率を約5~10%向上
・部品の摩耗寿命を15~25%延長し、交換頻度とコストを低減
・標準化された保守手順や専用工具の導入により、保全作業時間を短縮し、突発停止を20~30%削減
・水力最適化などによりエネルギー・水使用効率を5~10%改善
・標準化と計画保全により安全性を向上
・在庫コミットメントに基づく部品供給の最適化
・グローバルなサービス体制による長期的な現地支援の提供
■スラリー処理分野で統合提案を強化
同社は、スラリーポンプに加え、MHC™ハイドロサイクロン(MHC™ hydrocyclones)、スラリーバルブ、ホース・配管システムを含む包括的なスラリー処理ソリューションを展開している。近年はバルブやフロー制御分野の強化、ホース製造の内製化などにより、エンドツーエンドの統合提案力を高めている。
さらに、状態監視や予知解析などのデジタルツールを活用し、リアルタイムで設備状態を把握。信頼性向上と保全計画の最適化を支援する。
また、ポンプの供給、修理、再利用、試験、リサイクルに至るまでのグローバル拠点網を構築し、地域ごとのサポート体制も強化している。
メッツォはフィンランド・エスポー(Espoo)に本社を置き、骨材、鉱物処理、金属精錬向けに持続可能技術やサービスを提供する。2025年末時点の従業員数は約1万8000人、売上高は約53億ユーロ。ナスダック・ヘルシンキ(Nasdaq Helsinki)に上場している。
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